今冬も例年並みまたはそれより低い気温になる見込みのようだ。大体の方は既にダウンやウールコートを持っているだろう。
しかしダウンもウールも雨に弱く、濡れると保温性が低下してしまうので雨は厳禁。
尚且つ、都会の冬がいくら寒いとはいえ極暖ダウンは通勤に使用するにはオーバースペック過ぎたりもする。
そこでアークテリクス「Kodaジャケット」の出番だ!
都会だって冬は寒い、だけど同時に暑い…
寒がりで暑がりという贅沢ボディを持つ筆者。中でも1番苦手なのは通勤電車で羽織ったコートが暑すぎる時。
もちろん脱いで手に持つのだが、嵩張るし重い。更に停車駅で降りる際にコートを羽織ろうとしても、周囲に人が多過ぎて、ぶつからないように羽織らなければいけない。
要は取り回しが非常に悪いのだ。
しかし出張や夜の会食時には状況は一変する。地方は寒い、夜は特に冷える。人気(ひとけ)がないだけで寒く感じる。
コートを持って行こうにも気温によっては「まだいいか」となるケースも多い。今年は秋も長く、昼夜の寒暖差が大きかったのでコートを持って行くかどうか迷う人も多かっただろう。
コダジャケットのスペック
前置きが長くなったが、コダジャケットはGORE-TEX INFINIUM(ゴアテックスインフィニアム)とCORELOFT(コアロフト)を採用している。
寒い時、暑い時にそれぞれ服内を快適に保つ為のテクノロジーが搭載されているのだ。
GORE-TEX INFINIUM
防水透湿素材で名高いGORE社から2018年にリリースされた新アイテム。防風・保温・透湿性に優れた素材で、軽き着心地としなやかさが特徴。
GORE-TEXというとハードシェルに使われる素材で生地感が少し硬めの印象があるが、INFINIUMはソフトでより普段使いしやすいカジュアルさを備えている。
CORELOFT
アークテリクスが開発したポリエステル中綿で回復力・透湿性に優れ軽量。濡れても保温力が落ちない。
特にダウンと比べた優位点は“洗濯機で洗える“こと。居酒屋で匂いが付いてしまったり、飲み物をこぼして汚しても、自宅の洗濯機で洗える冬物アウターって凄すぎる。
正直これだけ中綿素材が進化してくると、天然素材のダウンの利点って何なのだろうと考えてしまう。
この2つのテクノロジーにより、アークテリクス コダジャケットは暑くなりすぎるのを抑制しながら、しっかり暖かさはキープしてくれるのだ。
まさに夢のようなアウターではないだろうか。
外観ディテールチェック
次に外観のディテール。購入したのはKingfisherというネイビーカラー。左肩にブランドの始祖長ロゴ、右手にさりげなくGORE-TEX INFINIUMの刺繡が入っている。
シンプルなデザインだからON・OFFで、長く使えること間違いなし。
CORELOFTの中綿は薄く軽くスタイリッシュに見せてくれる。それでいて保温性能はかなり高い。
人気のアトムARフーディをミドル丈にしたような雰囲気。
フードだけでなくしっかり襟(えり)がある為、風の侵入を防いでくれる。これだけで防風性にかなりの違いを感じる。
フードの調整は左右の襟口についたツマミを引っ張って行う。外観デザインに響かない工夫に脱帽。
アークテリクスお得意の立体裁断により腕が動かしやすい点も特徴。袖丈が長いのでしっかり手首まで覆ってくれ、風が入ってくることがない。
過去に購入したNANGAダウンは袖丈が短かすぎて、手首から入ってくる寒風に耐えられなかった。その点海外ブランドは袖丈が長いことが多いのでありがたい。地味に重要なポイント。
ちなみに愛用中のタトラスのダウンは手首にリブが付いていて風の侵入を防いでくれるが、割としっかり目のリブなので、脱ぎ着するときに時計が引っかかる点が面倒に感じている。
Kodaジャケットは手首を優しく包むような伸縮生地のリブも内側に付いていて、心地よいフィット感になっている。
Atom AR/LT, Proton LTとの違い
Kodaジャケットとの大きな違いは着丈だろう。
Kodaジャケットを購入する前は、プライベート用にプロトンLTを購入しようと思っていた。
防寒性は、Atom AR > Atom LT > Proton LT、といった印象で、肌寒い時にProton LTが最適だと思ったからだ。
店舗で着比べてみたところ、KodaジャケットはAtom ARに近い印象だ。しかしAtom、Protonいずれも着丈が短い、或いはボディにフィットする作りの為、スーツの上から羽織るには適していない。
スーツ上から羽織れるミドル丈で選ぶなら、9万円のサーミーパーカと6万円のKodaジャケットしかないが、サーミーパーカはかなりしっかりしたアウターなので今回の選択肢からは外れた。
しかし本格的な冬アウターを一着持っておきたい場合、サーミーパーカも選択肢に入るだろう。
ちなみにProton LTはKodaジャケットと用途が被らないので時期を改めて買うつもりだ。
Kodaジャケットのサイズ感
身長176cm、73kgでMサイズを購入した。アークテリクスはグローバルサイズなので、通常選ぶ服サイズより1サイズ落とした方が良いだろう。
無印良品の洗いざらしオックスフォードシャツにバーンストーマーのドレスファティーグパンツを合わせた。
OFF・前あき
OFF・前閉じ
着ぶくれしないシルエットバランスだが、個人的に前あきスタイルがとてもかっこよく感じた。
スーツONスタイル・前あき
スーツONスタイル・前閉じ
ジャケットがはみ出ない絶妙な着丈。スッキリしたシルエットでスーツスタイルにもバッチリ。
Kodaジャケット自体が非常に軽い為、「重いコートを着て肩が凝った」なんて心配も要らない。
コンパクトに畳んでバックパックにしまったり、脱いで手に持っていても軽く、持ち運び性に優れるので出張時にも活躍しそうだ。
ちなみに立体裁断によりバンザイしても腕周りの窮屈さはなし。「ばんざーい!」
着て外出してみた感想
着用時は外気温が10℃とまあまあ寒く北風も強かったが、防風性は申し分なく、寒くない、暑くない抜群の使いやすさ。
手首や首元の寒風が入りやすい場所もしっかり守ってくれており、非常に心地よい体温をキープしてくれた。
昨年購入したワイルドシングスのデナリジャケット(eVent, Primaloft搭載)にかなり近い感覚。
デナリジャケットの中綿には人工ダウンとも言われる極細の繊維“プリマロフト“が使われている一方、Kodaジャケットに使用されているコアロフトは太めのポリエステル繊維も使用されている。
素材としての通気性はKodaジャケットの方が高いのかなという印象。
ちょっとしたデメリット
着丈が少し長い為、ジッパーを閉めるとしゃがんだ時や階段を登るときに、腹部に服がもたつき引っかかるような感覚があった。
着丈が長いこと自体は足腰の冷えを防いでくれるので良いことだが、サーミーパーカのようにダブルジッパーにするか、フィッシュテールにしてフロント部分を気持ち短くしてもらうと良かったかもしれない。次期モデルでの改善を期待したい。
まとめ
アークテリクスのKodaジャケットはON・OFF着回せる万能アウターとして一着持っておいて損はない。
むしろ今シーズンは気がついたらこればかり着ている、なんてことになりそうな予感。
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