金子眼鏡店での購入体験記とレビュー記事

【購入体験記】金子眼鏡店のサービスやレンズ価格は!?SPIVVYレビューと合わせて紹介!

金子眼鏡店での購入体験記とレビュー記事

今回は先日購入した金子眼鏡のSPIVVY(スピビー)シリーズのチタン・アセテートミックスフレームのレビューと共に、直営店舗での購入体験について語っていきたいと思います。

 
ポテイト伯爵
金子眼鏡が気になる方、購入検討中の方の参考になれば幸いです。
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金子眼鏡のシリーズおさらい

金子眼鏡店での購入体験記とレビュー記事
  • KCシリーズ:セルロイドフレームのシリーズ。独特の肌触りや質感、経年変化する深い色艶を楽しめるのが魅力。
  • KVシリーズ:ヴィンテージシリーズ。ボストン・ウェリントンのようなクラシカルなディテールに現代のファッション性を兼ねそろえた新しいヴィンテージの在り方を提案。
  • SPIVVYシリーズ:リアルモードなアイウェアをテーマにオリジナリティ溢れるコレクションを展開。
  • 泰八郎謹製:テンプルに金属芯を使用しないノー芯製法による伝統的な手作業で作られるセルロイド眼鏡。
  • 井戸多美男作:華奢なメタルフレームを美しい機能的デザインに昇華。一山フレームに代表される日本人向けのノーズパッドの高さや左右非対称丁番等の繊細なディテールを特徴とする眼鏡。
  • 恒眸作:古の素材サンプラチナを用いた伝統的な製法を継承しつつ現代的なデザインを作り上げたシリーズ。サーモント等のコンビネーションフレームが代表作。
  • 與市:ヤスリ使い・研磨技術は業界においても他の追随を許さない最高水準に達する。エッジを残しつつ手作業で仕上げられた鏡面のような艶は本物の輝き。

後半4つの職人シリーズはもはや工芸品の域とも言えましょうか。どのフレームも美しいです。

特に昔ながらの温かみのある素材「セルロイド」を使用したフレームは金子眼鏡らしさ満点。一方で、使用環境で白化していくので定期メンテナンスが必要です。

研磨をするごとにフレームもやせ細っていくので直営店スタッフさん曰く「10年以上使い続ける方もいるが寿命は5年程度と考えて欲しい」とのことでした。

製品ライフサイクルを考えると多少高くてもチタンフレームの方がお得に感じました。

ただ、金子眼鏡にはアフターメンテナンスとしてセルロイドの研磨やテンプル交換もあるので、寿命が5年というのはいささか大げさな気もします。

金子眼鏡で購入したフレーム

少し先鋭的な印象のあるSPIVVYシリーズですが、意外にもフレームが細くシンプルで、一部のモデルはそれほどクセが強くないと感じました。

SPIVVYシリーズの少しシャープなモデルなどはフォーナインズに近いデザインだと感じます。

今回私が選んだのは、チタンフレームにマット仕上げのアセテートパーツを組み合わせたミックスフレームの「SP-1217」です。いわゆる黒縁メガネのようにインパクトは強くないので、どんな人・服装にも合わせやすいフレームだと思います。

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金子眼鏡での購入体験

「フレーム選びは楽しいが、レンズ選びは店員との戦い。事前知識を得て備えるべし!」

私の結論はこれに尽きます。以下ではそう考える理由を説明していきます。

直営店購入のメリットは”豊富な品揃え”と”Carl Zeiss レンズ”

まず初めに直営店で買うか、取扱い眼鏡店で買うか、という2択があります。ここではフリマサイト等の中古品購入は選択肢から除きます。

取扱い眼鏡店で購入するメリット販売店のポイントが得られたり、比較的安価なレンズを選ぶことが出来る点です。特にポーカーフェイス等は季節ごとにレンズ半額セールをやっていたりするので、そのタイミングを狙っていけばレンズをお安く作ることができます。

次に直営店で買うメリットですが、一つ目にフレームの種類が豊富であることが挙げられます。前項で挙げた職人シリーズ等は圧倒的に直営店の方が数が多いと思います。二つ目はカールツァイスレンズを作ることができる点です。金子眼鏡の場合、これを目当てに直営店で買う人が多いように思います。

しかし、金子眼鏡店はレンズ種類が豊富です。高い買い物になりますので、購入時はテンションが高まり冷静な判断が出来なくなることもあるでしょう。事前にネットで情報収集をしたり店舗でレンズ価格を聞いておくなどして購入価格を見積もっておくほうが無難だと思います。

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直営店では必ず高いレンズをオススメされると思え!

私はカールツァイスレンズ一択で考えていたのですが、当初は言及せずに店員のオススメを聞こうと考えていました。しかし正直に言って店員によるレンズラインナップの説明は不十分でした。まず恐らく購入者の方が高い確率で遭遇するであろうセールストークは「サポートレンズのオススメ」です。そこに至るまでの会話の運びは巧みでした。

店員から「普段パソコン仕事は多いですか?」、「一日あたり何時間くらいパソコン画面を見られますか?」と聞かれたら真っ先に構えた方が良いです。この会話の先にあるのはレンズ単価の高いサポートレンズの紹介が待ち構えているからです。(Nikon、Zeissのラインナップがあります)

そもそもサポートレンズとはレンズの上半分は度数強め、下半分は度数弱め(度数の強弱は選べる)のレンズで、手元作業では強い度数が必要ないので眼のピント調整の負担を和らげてくれるといった触れ込みです。

しかし、私のように目線の高さで外部ディスプレイを使っている人間にとってはほとんど効果がないどころか、度数が切り替わる中間層は視界の歪みを感じやすくなります。

もっとも私は「サポートレンズ不要論者」ですので、このレンズのメリットが大きいと感じて使用している方はこの限りではありません。

もう一つ「店員が高いレンズをオススメしてくる理由」ですが、金子眼鏡の販売スタッフにはインセンティブがあると考えられるからです。これはDODAのような求人情報から判断していますが、売れば売るほど、単価が高ければ高いほど、販売員にとってはメリットがあるのです。これは販売の業界では当たり前ではありますが、高い眼鏡を売りたい店員と、不必要な機能にはお金を払いたくない消費者の戦いでもあると言えます。サポートレンズに限って言えば、Nikonをオススメされることが多い印象です。インセンティブの幅が大きいのでしょうか?理由は定かではありません。

私の購入時は最終的に「お客さんの要望を踏まえるとコレ」と決め打ちされたような感覚で、他のレンズついて質問しても多くは語ってくれない雰囲気でした。

最初に客から要望を吸い上げて、それを満たすスペックのレンズを紹介するのは販売側にとって都合の良い方法です。なぜなら要望を引き出すほど高い単価のレンズになるからです。これは注文住宅や結婚式場、保険商品の営業にも当てはまる常套手段と言えます。

その為、事前情報収集は出来る限りしておいたほうが後悔しないと思います。店員と相性が合わない場合は店舗を変えるのも一つの選択肢です。都内近郊に住んでいる方なら、ショッピングモール等の量販店にあるKaneko Optical店舗ではなく、銀座や丸の内の路面店(金子眼鏡店)なら客層が良いので店員の質も高い印象があります。

金子眼鏡店のレンズ価格は?

以下のレンズ価格表は私の購入時(23年1月時点)のものです。

ここでのポイントは、以下の通りです。

  • コダワリがない場合は最安のエコノミーレンズでも十分
  • Carl Zeiss が1.5万円~作れるのは金子眼鏡の魅力!
  • Carl Zeissレンズを安価に抑えたい場合は薄型レンズ不要な太目フレームを選ぶべし
  • 高級レンズは自己満足の世界、お金持ちは好きなものを
レンズタイプ説明標準レンズ(1.60)薄型レンズ(1.67)超薄型レンズ(1.74)
Carl Zeiss 非球面カールツァイス最安¥15,400¥18,700¥26,400
Carl Zeiss 非球面
Blue Protect
防キズ性能UP
ブルーライトカット
¥18,700¥22,000¥29,700
Nikon 両面非球面両面非球面¥26,400¥29,700¥38,500
Carl Zeiss
Single Vision Superb
カスタムメイド¥39,600¥46,200¥52,800
Carl Zeiss
Single Vision Individual
フルオーダー
メイド
¥56,100¥62,700¥69,300
エコノミー非球面
防キズ・撥水コート
非球面
※確かTOKAI製
¥8,800¥12,100¥15,400
Nikon リラクシーDUOサポートレンズ¥42,900¥49,500¥56,100
※23年1月の直営店レンズ価格表から転記

私が購入したのは「Carl Zeiss 非球面 Blue Protect」の超薄型レンズ29,700円です。フレーム代4万円と合わせて約7万円の購入代金でした。

このレンズはブルーライトカット機能に加え、超防キズ性能が標準で備わっているので、布でゴシゴシ拭いても全くキズが付かない高品質レンズです。キズが付かないので長く使えると思いセレクトしました。

一方で、超薄型にする必要があったかは不明です。華奢なフレームを選ぶとレンズの厚みがフレームに収まりきらないケースがあるのですが、私のフレームの場合は薄型レンズ1.60でも十分だったかなという感じです。

更にオプション料金一覧も載せておきます。前述の通り一部のZeissレンズには標準で備わっている機能もありますので、必ずしも必要ではありません。

特殊加工外径指定・厚み指定・カーブ指定/プリズム・偏心加工/在庫範囲外 各3,300円 制作範囲外 6,600円
サングラス特殊加工カラー染色 3,300円
見本カラー染色 6,600円
裏面マルチ 4,400円 ※Zeissは対応不可
ライトミラー 9,900円 ※Zeissは対応不可
調光加工13,200円 ※Single Vision Superb/Individual 1.60, 1.67のみ
偏向加工13,200円 ※Single Vision Superb/Individual 1.60, 1.67のみ
ブループロテクト4,400円 ※Duravision Platium Blue Protect
ブルーカットカラー   NIKONフィルターカラー
TOKAIファインカラー 各3,300円

購入体験は不満がありつつも「製品」には満足

消費者視点には程遠いレンズ選びの誘導セールスは不快でしたが、きっぱりとお断りしたので製品の出来上がりには満足です。次は製品やアフターサービスについて説明します。

フォーナインズ並みにかけ心地が良い

かけ心地はフォーナインズの右に出る眼鏡ブランドなし、と思っていましたが金子眼鏡も素晴らしいフィット感を提供してくれます。

下を向いたり、走ったり、更にはヘッドバンギングしても眼鏡がカチャカチャずれることが無いのには驚きました。

しかしフィッティング技術は店員さんにより腕前の差があるため、フィット感が悪い場合は別店舗でのフィッティングも試されるのが良いと思います。

鼻パッドは純正の透明樹脂だと当たりが強かったので、手元にあったフォーナインズのチタン鼻パッドに換装しました。金子眼鏡でもチタン鼻パッドはアフターパーツとして取り扱いしているようですが、まあこれで十分です。肌に当たる部分が湾曲しているので肌当たりが優しいです。

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↑純正の鼻パッド
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↑フォーナインズのチタンパッド

スリムながら剛性の高いチタンフレーム

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かけ心地の良さにも一役買っている軽量なチタンフレーム。こんなに細いのに剛性感があり、ちょっとやそっとでは曲がったりしません。

更にレンズの周囲はアセテートフレームでチタンフレームをサンドイッチする構造により補強されています。

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明瞭度の高いカールツァイスレンズが最高!

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レンズはそこそこ奮発したこともあり、最初にかけた時はその明瞭度の高さに驚きました。

ウェリントンタイプで比較的視野が広いこともありますが、色とりどりの風景が瞳にストレートに入ってくるような感覚があります。

金子眼鏡を買う方は是非Zeissレンズをお試し頂くことをオススメします。

度数が合わない場合はレンズ交換可能

そんなZeissレンズですが、以前使っていたEyevolよりもレンズサイズが大きいので同じ度数で作ったところ、度数を強く感じて酔うような感覚があり、数日経っても慣れませんでした。

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そこで店舗に相談したところ、まずは鼻パッドを高くすることで目とレンズ間の距離を広げて様子を見てみましょう、ということに。

しかしその後もやはり慣れずに再相談してレンズを無償交換頂けることになりました。

金子眼鏡での検眼は機械で行うので店員の腕前に関わらず同じ結果が出ると思われますが、眼鏡のデザインにより最適な度数は変わる、という勉強になりました。

また、都内店舗で再検眼してもらった際は機械に加えて眼科で行うような丁寧な検眼をしてもらい、度数が強く歪みを感じやすくなっていた点やデスクワーク中心に使用することも加味し、結果的に2段階ほど度数を下げたレンズにして頂きました。

ただし、レンズ無償交換はメーカーからしたらコスト的な負担になるので今後は購入者としても知識を持って慎重に吟味すべきかと感じました。フォーナインズのフレームでも横長タイプが多いので度数を強くし過ぎるとレンズ中央と周囲では歪みが感じやすいです。これはある程度経験値を積んでいくしかないですね。

ちなみに私の同僚には、度数を1段階、2段階下げた眼鏡をいくつか持っていて、シーンによって使い分けているという強者もいました。年齢を重ねると目のピント調整機能が衰えてきますので、確かに賢い方法だと関心しました。

眼鏡の度数は0.25刻みです。2段階下げると通常の度数よりも0.50下げることになります。さすがに遠くにいる人の顔(表情)や、鉄道ホームにある時刻表は読み取り難くなりますが、普段電子デバイスを見続けている私の眼にはこのくらいが丁度良いです。度数を下げてから目の疲れが減り、目の調子も上がってきたように思います。

アフターサービスが充実

流石に高級眼鏡ブランドだけあって競合のフォーナインズ等と同様に手厚いアフターサービス・メンテナンスが期待できます。

例えばパッド交換つる部品単体での交換研磨フィッティング調整等、長く眼鏡を愛用できるサービスがあることは、高い値段を払ってでも金子眼鏡を買う十分な理由になるでしょう。

アフターサービスの価格表は無くしてしまったので今度店舗でお聞きしたら追記します。

眼鏡ケース品質も地味に良い

どうでも良い部分かもしれませんが、10種類くらいのケースから好きなものを選ばせてもらえました。

私が選んだのはライトブラウンのレザー調ケースです。恐らくシンセティックレザーだと思うのですが、質感が高いです。

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まとめ~セルロイドフレームも欲しくなる~

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今回購入したSPIVVYシリーズは高級感がありつつも控えめで、非常に満足感の高い買い物でした。

金子眼鏡というとメタルフレームよりもセルロイドの印象が強かったのですが、メタルフレームもお洒落なタイプが沢山あり、数種類の候補から徐々に絞り込んでいく作業は楽しかったです。

しかし金子眼鏡らしいピカピカのセルロイドフレームもまた魅力。色々不満も書きましたが、次はセルロイドフレームにもトライしたいと考えています。

※レンズを安く入れたい方は以下のJINSのレンズ交換サービスのレビュー記事もご覧下さい。

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