今回はiPadケースとして人気のブランド「ESR」より、マグネット脱着式のカバーケースを購入したのでレビューしていく。
「ESRマグネティックカバー」購入背景
最近まで使用していたのは「ELECOMのシェルカバー」&「MOFT Xタブレットスタンド」の組み合わせ。
ポリカーボネート製のシェルカバーは透明度が高く剛性感もあり、MOFT Xを付けることでタテヨコのスタンドも自由自在という、iPad Proの使い勝手を一段上の次元に押し上げてくれるケースだ。しかし、片手で持つとずっしりとくる重みがあり、その点は少し難点だと言える。
この状態で外出時にバックパックにそのまま入れて持ち運んでいたところ、隣のモバイルPCと擦れていたのか、iPad Proの画面保護フィルム「パワサポ AFPクリスタルフィルム」に擦り傷が複数入ってしまった…。
それ以降、外出時には自作レザースリーブケースに入れるようにしたが、電車でiPadを取り出す際に①バッグからレザースリーブを取り出す、②レザースリーブからiPadを取り出す、③レザースリーブをバックパックに仕舞う、という3STEPを踏まないといけず、この作業が非常に煩わしかったので液晶面を保護してくれるカバーが無いだろうかと探していた。
そんな中、見つけたのは定番中の定番「ESR」。
iPad Pro向けのESRにはTPUケースにはめ込むタイプのカバーケースではなく、マグネット内蔵でそのままiPad Pro本体に磁力でくっ付けることができるカバーケースがあるのだ。
これはもはやAPPLE純正のSmart Folioではないか。
しかも純正で1万円するところ、ESRなら3千円を切る価格で購入することが出来るのだ。
「ESRマグネティックカバー」の外観レビュー
早速開封し中身をチェックしていきたい。
今回購入したのはブラック。最新のモデルではブラック以外に、ミリタリーグリーン、ライトグレー、ブルー、サーモンピンク、といった一見してまさに純正品と見間違えるようなシックなカラバリを取り揃えている。
もちろんiPad mini 6, iPad Air 4/5, iPad Pro 11/12.9といった各モデル向けにケースが販売されている。
外装部分はマットな質感で手触りはサラサラとしている。
そして純正Smart Folioとの大きな違いは、ApplePencilが脱落しないようにカバーで覆うことができる点だ。
ApplePencil2はマグネットでiPad Proに吸着するとは言え、バッグの中でPencilだけ外れてしまうケースはよくあるので、なかなか気の利いた配慮だ。
背面はスエードライクな手触り。色がブラックな為多少ホコリが目立ってしまうが、これは純正フォリオにも同じことが言えるので目を瞑ることにしたい。
「ESRマグネティックカバー」の魅力
このケースを購入し、約1ヶ月経とうとしているので実際に使って感じた人気の理由、ESRの魅力について書いていきたい。
圧倒的な軽さ
ESRマグネティックカバーは約160g。対してELECOMシェルカバーは170g、MOFT Xは137gであり、私のようにシェルカバー&MOFTを組み合わせて使うとケース重量だけで300gを超えてしまう。
ESRマグネティックカバーであれば単体で“画面保護カバー”と”スタンド機能”も付いて、iPad本体+160g程度の重量アップに抑えることが出来る。これは非常に優秀だと言える。
TPUケースで画面保護カバーが無いタイプであれば、市販品の重量は大体100g前後だが、このような画面保護カバーが付いたタイプで約160gは最軽量クラスではないだろうか。(ちなみに私は透明TPUのぺたぺたした質感があまり好きではない)
純正Smart Folioの重量が175gと言われているので、それと比べても軽い。
デザインを損ねないミニマルなデザイン
私が使用しているiPad Pro(2018)の本体厚みは5.9mm。裸のまま使うといかに本体が薄いか気付かされる。
そんなデザインが優れたiPadだからこそ、できる限り厚みを抑えたケースが望ましい。
写真を撮り忘れてしまったがMOFT Xタブレットスタンドは意外と厚みがあり3.7mm(公式)となっている。ELECOMシェルカバーの厚み1.8mmを合わせると、実に5.5mmの厚みUPになる。
他方、ESRマグネティックカバーは前面・背面合わせて約4.3mm。私の利用環境 (スタンド機能必須)だと、ESRマグネティックカバーの方が薄い。
そして厚みだけでなく、見た目のミニマルさもかなり異なる。
以下はApple Pencil2を収納した写真だが、 Pencilもキッチリ覆われており、非常にコンパクトにまとまっている。
このケースに無駄なものは一切ないと断言できる。
安定感のあるスタンド機能
スタンド機能は主に2段階であり、MOFTのように数段階の角度調整や縦画面でのスタンド機能は有していない。
それでも尚、このESRのケースを使い続けたいと思う理由がある。
それはスタンドの安定感であり、特に以下写真の左側においてはApple Pencilによるメモ書きで本領を発揮する。
メモ書きがしやすい絶妙な角度であり、筆圧によって画面がグラグラすることもない。これはMOFTでは達成できない点である。
実用に耐えうるマグネットの強さ
iPad Pro背面の磁力は必要十分な強度を備えている。もし意地悪に、思い切りケースを振るようにテストしたら、iPad Proはケースから外れ飛んでいくだろう。
ほとんどの場合、実際の使用環境においてケースから本体が脱落することはあまりないと感じる。
しかし物理的に固定されていないので、マグネットの力を過信し、リスクのある使い方はしない方が無難そうだ。
高品質なケース素材
「高品質」と安易に言ってよいかは分からないが、少なくともこのケース素材は私の期待以上だった。
サラサラな素材の為、指紋や汚れがつきにくいことはあらかじめ予想していた。しかしこれまで使ってきた同じような素材は、使用と共に多少は汚れが目立ってくることが多かった。
“私の使用環境においては“であるが、1カ月程度使用しても一度もアルコール拭きや濡れ拭きをせずとも、テカリや汚れもなくマットな質感を保ってくれている。
イマイチと思われる点
保護性能
この点について言及するのは野暮かもしれない。なぜなら「薄さ・軽さ」と「保護性能」はトレードオフの関係にあるからだ。
ESRマグネティックカバーはケース外縁が本体よりも5mm程度大きくなっているが、側面から地面に落ちた際の保護力は皆無と言えよう。
もちろん、背面や前面はカバーが保護してくれるだろうが、運悪く側面から堅い地面に落とした場合には傷がつくことを覚悟すべきだ。
しかし、持ちながら歩くことが多いスマホと違い、タブレットを片手で開いて歩く人はそう多くないだろう。つまり気をつけるべき点は落下よりもむしろ、「バッグの中での擦り傷」、「局所荷重による本体の曲げ破損」の方が遭遇可能性が高いのではないだろうか。
それらのシーンでは、ESRカバーを付ける価値を感じられるはずだ。
スタンド機能
多くの風呂蓋式ケースに当てはまることだが、縦画面でスタンド機能が使えないことは少々不満を覚える点かもしれない。
しかし外出先で縦画面を使うときは手で持てば良いし、卓上で何かに立てかけることもできるかもしれない。
自宅ならBoyataスタンドのようなアルミスタンドを使う方が目線が高くなり、安定感も格段に高くなる。
このESRマグネティックカバーはiPad本体から簡単に取り外すことが出来る。
使うシーンに合わせてケースを付け替えるのもアリだろう。
まとめ
今回紹介した「ESRマグネティックカバー」はお気に入りのiPadを常に持ち歩きたいと考える人にとって、軽さと必要最低限の保護性能を備えた丁度良い選択肢としてオススメできる。
iPadの保護ケースは世の中に多くあるが、デザインがゴテゴテしていたり、過剰に保護性能を求めたモノは大体の場合、iPad自体のデザインが損なわれ、尚且つ重くなりすぎる。
(私は理想のケースを追い求めわざわざAmazon USAからUAGやZUGUケースを購入し、そしてほとんど活用することなくフリマアプリで処分した経験を持つ。)
薄くて軽いiPad Proを購入して重いケースを付けるのは、本末転倒なのだ。