9/17(水)21時から予約開始された新型iPhone13シリーズ。私は予約開始時間前からスタンバイし、お目当ての「iPhone 13 Proシエラブルー128GB」を無事、販売当日9月24日配送で予約することができた。
毎回人によって評価が分かれる新型iPhone。今回は、なぜ私がiPhone 13 Proを選んだか、について整理していきたい。
iPhone 13無印&miniのカラバリに落胆
現在使用しているiPhone 11 Proから買い換える気満々だった今回。当初は「来年は廃止」と噂されるiPhone 13 miniを有力視していた。
Appleイベントが開催された後の日本時間9月15日朝、待ち望んでいた新製品の発表をいよいよ目にすることが出来る。「さて、今回はどんなサプライズがあったかな」とドキドキしながらまとめ記事を検索。
しかし、iPhone 13無印&miniのカラーバリエーションをみて、がっかりしてしまった。
人気もあり、リセール価格が高いと言われているパープルとグリーンが消滅。
今回もこの2つの人気カラーは多少色味が変わるとしても継続すると期待していたが、なんとも言えない地味なバリエーションに。
私の中では、スターライト(白)かミッドナイト(黒)のほぼ2択しかない。しかし、心はiPhone 12のラインナップにあるパープルに傾きつつあったのだ。
パープルといえば個人的に名機だと思っているソニーのXperia Z Ultra(通称ズルトラ)という、当時は斬新だった6.5インチファブレットにあったカラー。
もっとも、ズルトラのパープルはもっと濃いパープルカラーだったが、かなりクールだった。
そんなパープルを本体カラーに採用したAppleを高く評価していたが、今回のカラーバリエーションは率直に言って、全く魅力を感じなかった。
一方、Proモデルに採用されたシエラブルーは個人的に惹かれるカラーだった。
リーク情報にあったローズピンクとサンセットゴールドはいずれも登場しなかったが、個人的には青系の方が好みであるし、シエラブルーは良い意味で期待を裏切ってくれた。
毎年変わるProモデルの象徴的なカラーは、11Proのミッドナイトグリーン(筆者の現機種)、12Proのパシフィックブルーとダークトーンから、13Proでは淡いシエラブルーを採用した点に新鮮さも感じた。
ミッドナイトグリーンはカメラ周りに着くホコリがどうしても汚く見えるので、明るい色味であればホコリも気にならないだろう。
また、学生時代に使っていたガラケーにもこんな色あったな、と少し懐かしさを感じさせるカラーだったことも好印象だった。
iPhone 13 Proが批判されている点を考察
指紋認証非搭載
長引くコロナ禍でマスク生活を強いられ、iPhoneにもFace IDに加えて指紋認証が搭載されるかが注目されていた。
結果的にiPhoneには指紋認証は搭載されず、iPad miniの電源ボタンに指紋認証が搭載されたことで、「なぜiPhoneに指紋認証を搭載しなかったのか」といった不満の声が多く聞かれた。
これについては、筆者も全く同感である。
答えは明快で、Appleは「Apple Watchをたくさん売るためにiPhoneに指紋認証を搭載しなかった」ということで間違い無いだろう。
技術的に電源ボタンにTouch IDを搭載することは出来るのだ。
iPadだと、そもそもApple Watchと連携できないし、iPadの下位モデルにはFace IDを搭載していない。全画面化に伴い、素直にボタンに指紋認証を搭載しましょう、となってなんら不自然でない。
iPhoneでは「Apple WatchがあればマスクしたままでもFace IDが使えますよ」、ということになっている。この機能を使っている人に聞くと、確かにマスクしたままでロック解除出来るから便利らしい。
ただ、Apple Watchを持たない人、買う気がない人に対するソリューションは先延ばしになった。
企業の戦略としてはアリなのかもしれない。ただ、多くのユーザーの要望をないがしろにしたことで、否定的な意見が出るのは致し方ないことだろう。
多くの消費者が求めないカメラ機能強化
iPhone13シリーズはシネマティックモードやセンサー大型化等のカメラ機能強化が大きなアピールポイントとなっている。
映画制作を行えるとの触れ込みで、一部のメディアでは「多くの消費者が求めている機能では無い」との否定的な意見も見受けられる。
私はこの意見に対しては反対、カメラ機能のアップデートは歓迎すべき点だと考えている。
そのような批判を書いている記事は、みんなコピペでもしているのかと思うくらい同じような内容に終始しており、独自視点もなく面白みがない。
「消費者が求める機能ではない」という点も果たしてそうだろうか。
私は11Proを使っていて、光学ズームがあって良かったと感じるシーンにたびたび遭遇した。
仕事で訪問した展示会でパネルに近寄れない時、子供の運動会、観光やレジャーシーン、ペットの爬虫類に警戒心を抱かれずこっそり撮る時、ちょっと特殊な場面もあるが、とにかく選択肢が多いに越した事はない。
特に子供の運動会は年1回しかないが、これまでの光学2倍では被写体に寄るのが少し難しくデジタルズームを駆使していた。
それでも、それなりの絵にはなっていたので、こだわってビデオカメラや一眼レフを買おうという気を起こすことはなかった。
光学3倍ズームになれば、より劣化が少なく、より良い映像が撮れるはずだ。
さらに言えば、ズーム倍率が高くなるほど手振れしやすくなる為、光学10倍とまでは言わないにしても、5倍くらいあると良かった。
また、マイクロ撮影も有り難いポイント。
これまでは接写しようにもピントが合わずにディテールの撮影ができないことが多く、もどかしい思いをしていた。
この機能により、例えば植物や虫の接写、テキスタイルの生地感、精密機器の接写、等々、iPhoneでできる撮影シーンの幅を広げてくれることに違いない。
他社が画素数UPを進めるのに対し、画素数はそのままでセンサーサイズを大型化した、というアプローチも面白い。
画素数をUPさせるとその分画像データ容量が重くなるが、だからといって精細な写真が撮れるかというとそうでもない。画質を左右するのは光で、その光を多く取り込めるセンサーサイズの方が重要なので、iPhoneでより精細な写真が撮れるようになることを期待したい。
とにかく、一眼レフまでは要らないけど、既存のスマホカメラに完全には満足していない、といったユーザー層に対し、iPhoneが本格カメラにまた一歩近づいてくれたことは大きな意味を持つ。
本体重量の増加
私の使用する11Proは188g、対して 13Proは203g、15gの増量となっている。
購入当初は重みにより「高級感がある」と感じていたが、寝転がって使う時などは特に重みを感じるので、結果的に「モバイル機器は“軽い“が正義」と考えるようになった。
本体重量が重くなったことについては確かにデメリットであるが、カメラ機能向上により高級コンデジ並みのカメラを持ち歩いている、と前向きに考えればiPhoneが少し重くなったことなど些細なことである。
とにかく軽いのが欲しい人は、iPhone 13無印かminiを買えば良いだけだ。
しかし、スマホ本体を手に持っている時に小指で支えてしまいがちなので、指の骨の変形を防ぐ目的で「MagSafe対応のポップソケッツ」を購入しようかと検討中。
ポップソケッツであれば親指と人差し指の間に挟むように持てる為、かなりiPhoneが持ちやすくなり、マグネットが強いので落下防止にも役立ちそうだ。使わない時は外すことができる点も良い。
iPhone 13 miniからProに変えた理由は他にも
Proモデルを選択した大きな理由としては本体カラーとカメラ機能であるが、他にもProモデルのディスプレイ性能向上の点は大きい。
Proモデルは1000ニトの輝度まで対応したことで屋外でも画面が明るく、見やすくなった。
11Proや13無印は800ニトであるが、正直屋外では画面が見づらいと感じることがゼロではなかった。
さらにリフレッシュレート120Hzに対応。すでに私の目はiPad Proで120Hzに慣れてしまったので、iPhoneでスクロールする際の残像感が無くなることは、大変嬉しいことだ。
本体記憶容量は256GB→128GBへ
11Proの256GBから、13Proでは128GBへ容量をダウングレードした。
理由は、iCloud設定で「iPhoneのストレージを最適化」にしておけばiCloudにオリジナルをバックアップし、自動的に本体ストレージの空き領域を確保してくれる為だ。
これにより、そこそこ写真と動画を撮る私でも、ストレージを45GBしか占有していないのだ。
重いゲームや映画ファイルのDL等はiPadで行うので、iPhoneでは128GBもあれば十分だと判断した。
しかし、プロ仕様の動画フォーマットであるProResには128GBは1080p/30fpsまでの対応、256GB以上が4K/30fpsとなる点は要注意。
私の場合はProResの動画撮影をしたとしても編集を行うマシンパワーが同様に求められる点や、通常の動画フォーマットで4K/60fpsを撮れれば十分と考えたことから、不要と判断した。
iPhoneといえど全てにおいて最先端ではない
iPhoneが時代の最先端を行っていたのは数年前までだろう。現在では中華勢の躍進も著しく、新しい機能を搭載するのは韓国Samsungが1番先だという印象だ。
有機ELしかり、カメラの光学倍率UPしかり、リフレッシュレートしかり、最近のiPhoneはSamsungの2番煎じが多いと感じられる。
しかし、iPhoneはApple独自のiOSを搭載しているからこそできる、Face IDによるセキュリティ対策や、自社製チップによる高性能化、iPad/Macとのシームレスな連携、そして魅力的なアクセサリ、といったAndroidにはないユーザビリティや魅力、先進性を備えているのもまた事実だ。今でもAppleのCPU・GPU性能は他社の追随を許さない。
Appleは「最先端」ではなく、「最高品質」を追い求める姿勢なのだと感じる。
だからこそ、最先端テクノロジーを自社製品に適合させるにも慎重で時間がかかり、そこはユーザーやファンからするともどかしい点でもある。
「今年のiPhone13シリーズが買いか否か」という問いはそもそも無意味だ。iPhoneは欲しいと思った時に買うのが正解。魅力を感じなかったり、来年まで待ってみようと思うのであれば、リーク情報を楽しみながら待てば良いだけだ。
今保有しているiPhoneに不具合や不満がないなら、来年を待つという選択肢も十分あり得る。
まとめ
今回私が「iPhone 13 Pro シエラブルー 128GB」を選んだ理由は以下の通り。
- シエラブルーのカラーが魅力的(反面、13無印&miniに魅力的なカラーがなかった)
- 光学ズーム・センサーサイズ向上、そしてLiDARスキャナによるカメラの大きな進化
- ディスプレイの順当な進化(120Hz、1000ニトの輝度)
また、あまり触れなかったLiDARスキャナもユーザービリティに大きく寄与しているはずだが、対応アプリを探してみたり、有効活用法を模索するといった楽しみもできた。
合わせて購入したアクセサリ類
大切なiPhoneを守るため、今回はApple Careではなくスマホ保険にトライしてみるつもりだ。
しかし保険に入るとはいえ、そう簡単に壊れてほしくないのでケースとフィルムは安定のパワーサポートで注文済みだ。
当初より裸に近いiPhone運用とシエラブルーの色を堪能するため、アルミバンパーという選択肢も考えたのだが、せっかく高級感のあるステンレスのエッジをアルミで覆い隠すのは本末転倒だと感じた。
そのため、裸族も納得の軽さと薄さを誇るパワサポのAir Jacketのクリアタイプ、そしてフィルムは同じくパワサポのクリスタルフィルムをチョイスした。
薄型ケースではMemumiとFrost Airも人気だが、別記事で紹介の通り後悔しない買い物としては「Air Jacket」をオススメしたい。
またガラスフィルムでタッチ反応が悪化したり、重くなるのが嫌な人は、「AFPクリスタルフィルム」がオススメ。
さて、今から最新機種であるiPhoneが届くのが楽しみだ。