購入から4ケ月経ち、ようやくブログ執筆に着手しました。今回はライトアップショッピング限定の「SEIKO×渡辺力(ワタナベリキ)」の機械式時計をレビューしていきます。
購入経緯
こちらの時計はたまたまSNSで発見し、クラシカルで上品な意匠にドはまりして即ポチしたモデルでございます。私は知らなかったのですがワタナベリキ氏は戦後の日本でモダンデザインの礎を築かれたデザイナーで、時計やスツール等多くの代表作を残されているようです。
価格は49,500円、機械式腕時計としては入門機といえる価格帯だと思います。
スペックについて
ムーブメントはセイコーの4R系が搭載されていると思われます。パワーリザーブは最大41時間、日差+45~-35秒の精度です。実際に1日静置状態での精度を計測したところ+10秒でしたので、入門機とはいえかなり優秀です。
防水性は100m(日常生活防水)となっています。多少の雨や水飛沫は問題ないと思いますが、リューズがねじ込み式ではないので水中に入れるのは避けた方が良さそうです。
風防はハードレックスガラスです。クリスタルガラスなら尚良かったですが価格が価格だけに贅沢は言えません。しかし、シチズンのプロマスターシリーズは実勢価格5万円前後でクリスタルガラスを搭載しているモデルもあるので、もう少し頑張って欲しかったところです。(メーカー直販ではないので難しさはあるかもしれません。)
届いた時計をレビュー!
文字盤・デザイン
本モデルの特徴はワタナベリキ氏がこだわっていた書体、そして針のデザインでしょうか。
針は非常に細くプレザージュに使用している針に近いです。針と文字盤のクリアランスもかなり攻めていて、文字盤と吸い付くような近さです。蓄光塗料はありませんが、文字盤と針のコントラストが効いているので視認性は高く、多少の光さえあれば時間を識別できるはずです。
濃藍(こいあい)という色味の文字盤は室内灯の下では黒に近い色合いですが、太陽光の下ではしっかり藍色であることが分かります。
以前にプレザージュで琺瑯ダイアルを採用した渡辺力モデル「SARX027」が発売されていましたが、書体や分針・時針に共通点が多いですね。
ケース
裏蓋はクローズドケースバックです。特に審美性のあるムーブメントではないので問題ありません。裏スケよりもステンレスの裏蓋のほうが肌馴染みは良いと思います。
ケースベゼル及びケースサイドはポリッシュ仕上げ、足部分のみサテン仕上げです。
全体的に華美すぎない光沢感で、ドレス~カジュアルまで対応できます。
バネ棒部分は貫通穴なのでベルト交換も楽ちん。
付属のストラップ・バックルはチープ
純正ストラップはカーフレザーです。写真でみるとカーフレザーはきめ細やかそうに見えますが、実際に触ってみるとカサカサで光沢感に乏しい印象です。
また、最初から変な折り癖が付いているのもいただけません。ネイビーの色味は文字盤との相性が抜群でしたので質感だけは少し残念なポイントです。
また三つ折れプッシュ式のバックルは金属がかなりペラペラで「カシャカシャ」と安っぽい音を立てます。
デギャーマンストラップ&純正Dバックルへ変更!
そこで、ベルトはヴィンテージウォッチと相性の良いアキュレイトフォルムの「デギャーマンストラップ」へ、バックルはSEIKO純正Dバックル(別売り)へ変更してみました。
まずデギャーマンストラップですが、独特の型押しの質感が上質で高級感があります。
裏地には同じタンナーのツェルマットレザーに撥水加工が施されています。しなやかで肌触りが良いです。更にオプションでイージークリック式バネ棒を付けました。頻繁にベルトを付け替える方にはオススメです。
これでお値段1万円くらいでした。
お次にDバックルです。
以下の写真の上が付属の三つ折れプッシュ式バックル、下が別売りのDバックルです。SEIKOのDバックルは4千円くらいで購入しましたが、品質は良く変な軋み音もありません。
実際に付けてみると本モデルとの相性がとても良いのがお分かりいただけると思います。
まとめ~手頃な価格で満足感の高い時計~
SEIKOはこれまでProspexのダイバーズウォッチを2つほど購入しましたが、いずれも手放してしまいました。理由は想像より重く、サイズも大きかった為です。
一方で本モデルはベルト・バックル込みで74g、厚みも11.3mmなのでケース径40mmのサイズを感じさせず日本人の細腕にもしっくりくるパッケージに仕上がっています。
そして個体差や姿勢差で精度が変わるものの、4Rムーブメントの実力を実感できる良モデルだと思います。