これまでPart①~③まで紹介してきた「雨の日に履く靴シリーズ」。
今回は雨用の靴ではないのに、見た目以上にタフでオールウェザー活躍中の「ECCO コンフォートドレスシューズ」が雨用としていかに使えるかをレビューしていきたい。
ECCOとは
ECCOはデンマークのコンフォートシューズ&レザーグッズのブランドで、解剖学に基づいた足型、シンプルな北欧デザイン、そして最新の機能・素材を駆使したクラフトマンシップが特徴。
プレミアムレザー
自社タンナーを持つECCOは、自社製品向けにこだわりのレザーを生産している。それだけでなく他のブランドにレザーを供給するなど、かなりの実力派として知られる。
プレミアムレザーは足に馴染みやすいしなやかさとタフネスを持ち合わせた素材で、履くだけで感じられる快適さを備えている。
更にこれまで困難であった透明度の高いネオンレザー等、革新的な材料も生み出している。
「DESIGN FOLLOWS FUNCTIONS」
ECCOの哲学=「靴は足に合わせるべきでその逆ではない」。この言葉にすべてが集約されている。
プレミアムレザーやアウトソールに使われるクッション性の高いFLUIDFORMは、その哲学から生み出されたマテリアルだ。
「堅牢なグッドイヤーウェルテッド等の本格靴は血を流しながら足をならすもの」という言葉は、靴好きなら一度は聞いたことがあると思うが、芯の硬い、造りの堅牢な革靴を自分色に染めていくのは、ある意味では醍醐味であり、ある意味では苦行でもある。
特に一般的なヨーロッパ人の足は踵が大きく、甲が低いと言われているので、木型が日本人に合っていないことが多い。そういった中でECCOの足馴染みの良さは特筆すべきポイントだ。
ECCOシューズのエイジング
以下はECCOシューズ購入当時のレビュー記事。購入時の写真と見比べると、履き皺が入り、履き口周辺のダメージが感じられるが、靴底が驚くほど減っていない。
※足サイズとECCOサイズ選び、サイズ感等もこちらの記事を参考にしてほしい。
2018年に購入後、コロナ禍で外出機会が減ったとはいえ、以前は毎週履いており、海外出張や展示会でもかなりの歩数を共にしたにも関わらず、ソールがほとんど減っていないのは驚異的な耐久性だ。
ECCOプレミアムレザーの実力
この靴を雨の日用として紹介したのには、単純に使い古したので雨用にしているということ以外に、もう一つ大きな理由がある。
それはプレミアムレザーが雨にも強いということ。
定期的なケアはしてきたが、甲革はひび割れや大きな傷など無く、かなりの雨に降られても靴内まで水が染みてきたことがほとんどない。
もちろんこの靴はアウトソールを本体に一体成型している靴なので、いわゆるセメンテッドに近い製法となる。
その為、ソールの縫い部から雨水が染み込む心配がない。(その反面、ソール交換はできない)
履き心地が良い為、走ったり、階段を駆け上がったり、激しい使い方をしてきたせいかシャンクの効き具合が弱くなってきた為、インソールは元々のペラペラのものから純正のサポート付きレザーインソールに交換した。
約4千円と安くはないインソールだが、その価値を感じられるクオリティだった。
踵部にはクッション機能のあるゲルが埋め込まれており、見た目以上にハイテクなインソールとなっている。
着用イメージ
私の足実寸は26.5㎝でスニーカーサイズは27.5㎝、UKサイズは8、EUサイズは42~43といったところだが、ECCOのドレスシューズは42を購入している。(ちなみにECCOのスニーカーは43)
履き心地の良さは4年たった今も変わらず、ソフトでなんの不満もない。
雨の日だけではなくオールウェザー活躍
これから新たにECCO買うのであれば、雨の日用とするのはもったいない。
決して安くはないブランドであるが、一度履けば病みつきになる、値段以上の価値が感じられる、そんなシューズだ。