(2022年2月28日 リライト)
遂に念願のパネライを購入。モデルはラジオミールシリーズで一昨年に発売されたPAM00754。
パネライの原点にして色褪せることのない魅力を感じる本機。まず手始めに簡単なスペックを紹介。
〇ムーブメント 手巻きメカニカル、P.6000 キャリバー、径15½リーニュ、厚さ4.5mm、19石、振動数21,600回/時。インカブロック®耐震機構。3日間のパワーリザーブ、1バレル。構成部品110個
〇機能 時、分、スモールセコンド
〇文字盤 ブラックに夜光アラビア数字とアワーインデックス。9時位置にスモールセコンド。
〇ケース 直径45mm、AISI 316L ポリッシュスティール、取り外し可能なワイヤーループ式ストラップ・アタッチメント(パネライ特許)
〇防水機能 “10気圧(100m)”
〇ストラップ カーフ Ponte Vecchio ブラック
薄型ムーブメントを使用することで本体厚みを13mmに抑えながら3日間のパワーリザーブを備える。金曜日に巻き上げておけば、翌週月曜日に再度着用するまで巻き上げなくても時計が止まることはない。やるじゃんパネライ。
最初は「手巻きなんてメンドクサイから自動巻きでしょ」と思っていた。
しかし、このアイコニックなオニオンクラウンを引き出してチリチリチリチリッと巻き上げる感触がなんとも心地よく、「手巻きだからこそ、俺がこの時計に命を吹き込んでいる!」、となることは間違いなし。
詳しい使用感は後半に記載していきたい。
購入動機
ある日、そろそろ年齢に見合った高級時計でも買うか、と思ってしまった…そう思ってしまったが最後。欲しくて調べて、また欲しい要求がさらに高まっていく。完全に「蟻の巣地獄」に嵌った状態。こんなにネットサーフィンして無駄に時間を消費するくらいならいっそ買ってしまえ、と思って後先考えずに買うのが筆者のいつものパターン。
やっぱ王道のロレックスかなー、でもロレックスは直近で高値で取引されていて今買うにはお得じゃない。そもそもロレックスってパクリデザインのものが沢山出てるからもしかしたら「あれ、それロレックスですか?」とかならないんじゃないか、という不安も感じ始める。
思わず出会ってしまったあの日あの時
「価値が維持出来てかっこよくて一目で高級時計と分かるもの、ゼニスもいいしパネライもいい、ジラールペルゴのロレアートもかっこいいじゃん、でも高いな。まだ買わなくていいかも。」
そう思い、とりあえず状態の良い中古品を銀座コミットのWEBで定期的にチェックすることにした。中でもパネライはカッコいいけど買うならビジネスでも着用しやすい42㎜サイズ、かつ、ルミノールはドヤドヤしすぎたデザインだからラジオミールがいいな、と思っていたが、売りに出されるのはちょっと古めのデカ厚ばかり。パネライって言ったらデカ厚だけど、あんまりデカすぎても…そう思って諦めていた。
新品のパネライの相場は百万円前後、そう思い込んでいたある日、ネットで出会ってしまったのだ、そうPAM00754に…
PAM00754、それは新品定価で72万円(23年8月時点, 購入当時から20万円近く値上り…)、実勢価格で50万円を切る、まさにパネライのエントリーモデルとも呼べる魅力的な価格帯。
「えっ?パネライの新品って50万円以下で買えちゃうの??エッエッ?」「ポチッ」..
そうしてネット時計通販大手のGMTにて購入。現物も見ずにYoutubeとネット情報だけで購入したが、後悔は全くしていない。
…では購入を正当化するために理由付け(後付け)を行っていきたい。
パネライPAM00754を選択した理由はずばり以下の通りだ。
1. アイコニックな見た目
クッションケース、オニオンクラウン、ドーム型サファイアクリスタル風防等々、風防はやっぱりクラシカルなドーム型が雰囲気があって良い。加工が難しくコストが高いから高級時計しか採用していない。高級時計の証と言える。
2. 自社製ムーブメント搭載
ムーブメントの開発には時間とお金がかかることから多くの時計メーカーはムーブメント専業メーカーであるセリタやETAから購入し、一部のローター部品や外装で差別化しているケースが多く見られる。特に有名なETAの安価グレードを搭載した時計は通称「ETAポン」と呼ばれ、一部の時計マニアからは馬鹿にされている。
考えようによっては部品流通量も多いことから、街のそれなりの時計屋や大手販売店でもオーバーホールしてもらいやすいだろう。ブランドにOHを頼むより安価で済むことが多いのでメンテナンス性は高いといえるかもしれない。まあ、車でいうトヨタのようなスタンダードで安心なものとも言える。
でもちょっと待ってほしい。男ならトヨタのカローラではなくメルセデスかAudiに乗りたいと考えているはずだ。むしろ金さえあればブガッティやランボルギーニかもしれない。
そう、我々は時計の心臓部には個性とコダワリを詰めてほしい、そう願っているはずだ。
3. ミリタリー用途での実績とブランド力
ミリタリー、男心を掴んでやまないパワーワードでこれ以上の言葉は思いつかない。男はいつだってミリタリーが大好きなんだ。
4. パネライブランドで最強のコスパ
最後に言及したいのは”コスパ”だ。「高級時計にコスパって(笑)」と思う人も多いだろう。
しかし、我々ビジネスパーソンはいつだって費用対効果が重要な判断軸になる。このスペックと魅力が詰まって実売50万円以下!もちろん、パネライを所有するという価値はプライスレス。もう即買いしかない。
パネライ、それは永遠の相棒
(写真)手首17.0cmの私が着用してみた。
45㎜のケースサイズは確かに存在感がある。しかし、薄型ムーブメント搭載で着用感は決して悪くない。むしろパネライらしさを楽しめ、一目でパネライと気づく自己主張感。「私パネライですけど何か?」そんな声が聞こえてきそうだ。
敢えて欠点を挙げるなら
誰にだって欠点はある。得手不得手があるものだ。人は悪い部分ばかりに目が行き、良い部分をないがしろにしてしまうことがある。是非良い部分に焦点を当ててあげたいものだ。
さて、敢えて言うのであればオニオンクラウンの出っ張りが手の甲に食い込んで少し痛いときがある点だ。「私、可愛いだけの時計じゃないですから」そう言われながら手をつねられているようだ。
思い返せばSeikoモンスターも多少痛かった。でもモンスターとは値段が違う。痛いなら皮膚を鍛える気概を持つべきだろう。
ネットで調べると、そもそも時計は手首の出っ張った骨より上につけるモノ、という意見もあるようだ。なるほど私が間違っていた。間違いはすぐ認めよう。
どうしてもオニオンクラウンが気になる場合、価格はアップするがPAM00572やPAM00620といった標準的なリューズ形状を備えたモデルも選択肢として挙がる。また、これらのモデルであれば、サンドイッチ文字盤かつシースルーケースバックによりムーブメントを眺める楽しみも生まれる。
ちなみに今回購入したPAM00754はサンドイッチ文字盤ではないが奥行き感というか立体感がありパネライらしさは損なわれていない。やるじゃんパネライ。
”買えるか買えないか”ではない、”買うか買わないか”だ!
高級時計に足を踏み入れてしまった筆者。友人の結婚式にこの時計をしていこうと思ったが脇役の自分が主役級のパネライを着けていくなんて無礼にも程がある。
そして、結婚式用にはSinn 556のマザーオブパールモデルをちゃっかり買い足してしまった。Sinn 556はETAポン(セリタ?)であるが良い時計だ。まったく後悔はない。
それ以来、時計怪獣やクロノス、ZENMAI東京等の時計ブログ記事をチェックしている。
ラジオミールを手にした今、気になっているのはサブマーシブルとルミノール42㎜サイズ。
PAM00754から少し予算が上がるが8daysリザーブのPAM00609、という選択も面白い。
パネリスティの仲間入りを果たした筆者。しかしこれは始まりに過ぎないのだろう。
決して1本だけでは終わらない魅力がそこにはある。
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