バックパック熱が再燃し、ひたすら理想とするバックパックを追い求め、ネット上で情報の砂漠を彷徨い歩いた。
もうバッグは何度も買っては売っていて、失敗もしているから自分がバックパックに求める機能や形状はある程度わかっている。
形を見れば、「これは使いにくい」、「これはポケット少なすぎ」、「これは自分の使い方に合わない」と大体想像がきるようになった。
そしてようやく辿り着いた理想のバックパック、それが「Bellroy Transit Backpack」だ!
bellroyが作るバックパック
bellroy(ベルロイ)といえば薄型財布で有名になったブランド。
正直最近までバックパックを作っているとは知らなかった。
そのbellroyが作るバックパックは海外でも高評価となっていて、日本の公式サイトでは黒カラーは売り切れとなる程の人気ぶり。
サイズは3種類。20L容量はTransit Workpack、28Lが Transit Backpack、38LがTransit Backpack Plus、という名称。
わかりやすいように3タイプの比較表も作ってみた。
モデル | Transit Workpak | Transit Backpack | Backpack Plus |
容量 | 20L | 28L | 38L |
サイズ | 500x320x180mm | 530x360x190mm | 550x380x240mm |
重量 | 0.85kg | 1.1kg | 1.5kg |
背面エアチャネル | なし | あり | あり |
チェストベルト | なし | あり | あり |
普段使いのみであれば20Lで十分だろう。1泊程度なら十分な容量があると考えられる。
ただしチェストベルトと背面パネルにエアチャネルが無いこと、保有中のブリーフィングアタックパックと使い道が被りそうだったので、「大は小を兼ねる」ということで28Lを選択した。
外観&機能レビュー
では早速商品のレビューをしていきたい。
見た目とサイズ感
まず見た目の部分。オールブラックで統一されていてとてもカッコイイ。ブランドロゴが控え目な点も好印象。
これならスーツからカジュアルまでどんなコーディネートにもマッチするだろう。
アタックパックとサイズ感を比較。
当然アタックパックの方が小ぶりで取り回しはしやすいが、トランジットバックパックは縦横のサイズ感は抑えつつも、容量がかなり大きい点が特徴。
ベルロイのバックパック生地は耐水性織布が使用されており、全てのジッパーが止水ジップなので悪天候でも問題なく使用可能。
ジッパーの取っ手には本革が使用されている。
背面バックパネルとストラップ
ストラップと背面パネルは体の形に沿う様にデザインされている。ストラップのデザインもクールで個人的に好みだ。
チェストベルトはストラップの中に配置された金属パイプの上をスライドさせて調整ができ、着脱はマグネット式で容易。爪が付いている為、勝手に外れたりはしない仕組みになっているので、中々よく考えられたデザインだ。
背面パネルはソフトで触り心地がよく、蒸れにくいようにチャネル(湿気の通り道)がある。左右にギザギザの山と谷があるが、これはクッション材なので背負っていて不自然な感触は全くない。
持ち手
バックパック上部の持ち手はしっかりした硬さがあり、とても滑らか。縫い目も隠されているので手が痛くなる心配はなさそうだ。
幅が広い持ち手なので、大部分のキャリーケースのハンドルは通せるのではないだろうか。
ポケット・サブ収納部
このバックの1番気に入っているポケットはサイドポケット。ペットボトルが楽々入るサイズなので、折り畳み傘もOK。
バッグ内側の収納スペースを使う仕組みなので、外観が膨らんで不恰好になることがない。
アタックパックのサイドポケットはペットボトルを入れると、頭がはみ出て少しカッコ悪くなってしまうので、このポケットの仕組みはかなり気に入っている。
上部にはサングラスやちょっとしたものを入れられる浅いポケットがある。生地はソフトで少し伸びる。
あまり沢山は入らないが、スマホやリップ等のよく取り出す小物を入れる時に役立ちそうだ。
フロントポケットはキーチェーンとペンホルダー、マチなしのポケットがある。
フロントポケット自体はかなりスペースがあるが、あまり物を入れすぎるとバッグの形が不恰好になりそうなので、ここもよく取り出すものを中心に入れるのが良さそうだ。
ブルーのマチ無しポケットはバッグを背負った時にものが滑り出さないよう、下から4〜5cmまでは縫い込んである。
財布や名刺入れ、会社のIDケースを入れるといった使い方になるだろうか。
PC収納部
PC収納部はPCやタブレットに傷がつかないよう、肌触りの良い生地が使われている。
ポケットは一つなので、PCとタブレットを分けて入れられるようにはなっていない。まとめて同じ空間に入れることになる。
そこそこ収納力はあるので、PC、タブレットに加え、書類なども少しは入るだろう。
秀逸なのは、ここについているポケットでマウスや充電ケーブル、モバイルバッテリー等のガジェット類をごそっと入れられる広いスペースがある。
ここのポケット容量は、その分メイン収納部のスペースを食うことになるが、この後紹介するメイン収納もかなりのスペースがあるので、心配なく使えるのではないだろうか。
特にバックパックは上部の空間を持て余してしまうことが多いので、こういったガジェットポケットが上部、しかもメイン収納とは異なる開け閉めで管理できる点はありがたい。
メイン収納部
メイン収納はフルオープン出来るため、旅行の際などは荷造りがしやすいだろう。
ここにもいくつか便利なギミックが詰め込まれている。
まずポケット。ここまで読んで頂いた方はお気づきだろうが、このバッグにはかなり多くのポケット機能がある。
以下イメージに記載の「ポケット小」は予備のマスクやら、ティッシュやら、歯ブラシなんかを入れても良いし、浅いポケットなので背負いながらでもモノが取り出しやすいだろう。
「ポケット大」は荷崩れさせたくないワイシャツやスラックスを畳んで入れるポケットとして最適だと感じた。
メイン収納部にも衣類等を固定できるようにエラスティックベルトが付いている。
バッグ内でモノがぐちゃぐちゃになったりしないような工夫で、これはかなり点数が高い。
ちなみにクリップはチェストベルト同様にマグネット式。
メイン収納部の俯瞰図。
これまでアタックパックで2泊まで頑張って詰め込んでこなしたこともあったが、さすがにパンパンで無理があった。
このTransit Backpackならモノ持ちの私でも2〜3泊は余裕そう。
背負ってみたイメージ
176cm、73kgの私が背負ってみたイメージ。
中にほとんど物を入れていないので、横からのシルエットはかなりスッキリしている。
物を入れるほど、マチが広がるだろう。
バックスタイルではそこそこのサイズ感を感じた。しかしこれもマチが広がると少し縦横サイズは減少すると思われる。
バックパネルの背中へのフィット感がよく、ショルダーストラップもしっかりした作りなので、背負っていて非常に楽に感じる。チェストストラップの位置も含め、お好みの背負い位置に調整できるのは便利。
デメリット
個人的にTransit Workpackをとても気に入っていて、不満は全くない。
あえて挙げるとすれば、表地に埃がついた時に若干目立ちやすい点だろうか。
生地自体は耐水性織布であるし、手で払えばすぐに埃も落ちるので、大きな問題はない。
まとめ
他のバックパックでは何かしらが欠けてしまいがちな「機能」を余すところなく搭載。「デザイン」もシンプルでカッコよく、豊富な収納力、所有欲を満たしてくれるバックパックは、現状これ以外になかった。
価格は20LのWorkpackが2.5万円、今回レビューした28LのBackpackが3.1万円とそこそこするが、タフで長く使えることを考えれば、決して高くない値段だと感じた。
バッグ専業ブランド顔負けのTransit Backpack、デイリー使い〜旅行までこなす、タフな相棒になること間違いなし。