バックパックに欲しい機能とは?
この世にバックパックは数多くあれど、皆さんが求める機能をすべて網羅したバッグはそうそうないでしょう。
背負い心地がイマイチだったり、素材がチープだったり、ポケットが少なくて整理整頓しにくかったり…、理想的なバックパックはありそうで中々無いのが現実ではないでしょうか。
私がバックパックに求めるスペックをいくつか挙げてみます。
- ポケットやオーガナイザーが豊富
- サッと荷物を取り出せる収納部へのアクセス
- ビジネスシーンでも使える、けど堅すぎないルックス
- タフでヘビーデューティな作り
- 高級感のある素材を使用
- 背負い心地が良いデザインと素材
- 背面(背中)の通気性
- チェストストラップ付き(荷物が重い時に圧倒的に肩が楽)
- スーツケース固定ベルト付き(出張・トラベル時に活躍)
流石に求めすぎでしょうか(汗)?
皆さんは上記の内、何個くらいがご自身に当てはまりましたでしょうか。もし「全部当てはまる!」または「結構当てはまる!」と思った方は今回紹介するベルーフバゲージはかなり刺さるアイテムだと思います。
鞄の名産地豊岡で作られる「Beruf(ベルーフ)」
鞄の名産地「兵庫県豊岡市」の中でも兵庫県鞄工業組合により認定された企業により生産され、審査に合格した優良品が「豊岡鞄」を名乗ることが出来ます。
素材・縫製・デザイン・仕様等に厳しい基準が設けられている純日本製の高品質鞄が「豊岡鞄」なのです。
「beruf baggage(ベルーフバゲージ)」もその豊岡鞄のブランドの一つです。2006年にバッグデザイナーの佐野賢太氏により設立されたブランドで、佐野氏の圧倒的なコダワリが詰め込まれた名品が「Urban Explorer(アーバンエクスプローラー)シリーズ」です。
実際にYoutubeで佐野氏自ら説明されている動画がその魅力をよく伝えてくれます。
※ちなみにサムネの方は佐野氏ではなくショップチャンネルの方です。
アーバンエクスプローラー 16Lと20Lモデル比較
アーバンエクスプローラーには16Lと20Lの2つのモデルがあります。基本的にサイズ感だけの違いですが、その差を比較してみましょう。
URBAN EXPLORER 16 | URBAN EXPLORER 20 | |
素材 | DURON(ポリウレタン防水生地) ×CORDURA fabric | DURON(ポリウレタン防水生地) ×CORDURA fabric |
カラー展開 | ブラック、ネイビー、アーミー(カーキ) | ブラック、ネイビー、アーミー(カーキ) |
サイズ | 幅:29cm / 高さ:41cm / マチ:14cm | 幅:30cm / 高さ:45cm / マチ:14cm |
容量 | 16L | 19L |
本体重量 | 900g | 950g |
価格 | 32,780円 | 35,200円 |
20L(19L)モデルは一回り大きいですが、極端に大きいかというとそこまでの差は無さそうです。
更に素材はDURON以外にも「バリスティック中空ナイロン」、「X-PAC」、「ウルトラスエード(限定)」のモデルが展開されています。ウルトラスエードは数量限定の為、流通量がかなり少なくなってきていますが、スペックを以下に比較します。※HA=バリスティック、US=ウルトラスエード
モデル | 16L | 16L | 16L | 16L | 20L | 20L | 20L | 20L |
素材 | DURON | HA | XPAC | US | DURON | HA | XPAC | US |
重量 | 900g | 850g | 750g | 950g | 950g | 950g | 800g | – |
価格 | 32,780円 | 34,980円 | 34,980円 | 37,400円 | 35,200円 | 37,400円 | 37,400円 | 39,600円 |
撥水性 | 防水 | 強撥水 | 防水 | 非耐水 | 防水 | 強撥水 | 防水 | 非耐水 |
- 防水性で選ぶなら「DURON」、「X-PAC」
- 価格で選ぶなら「DURON」
- 堅牢な素材で選ぶなら「バリスティック」、「X-PAC」
- 軽さで選ぶなら「X-PAC」
- 上品さで選ぶなら「ウルトラスエード」
といったところでしょうか。
今回私はウルトラスエードの質感に惚れ込んでしまい、在庫も僅少だったのでウルトラスエードモデルを購入しました。
日常使いを考え、サイズは16Lです。
外観チェック
では早速実物のレビューをしていきます。
ミニマルで都会的なデザイン
アーバンエクスプローラーは四角い箱型のデザインで外側のポケット等の配置を取り除いた極めてシンプルで洗練されたデザイン。
ブランドロゴも控えめで、このノームコアな雰囲気が逆に高級感を際立たせています。
ショルダーストラップは高機能さとデザイン性を見事に両立しています。
チェストストラップに加え、カラビナやベルクロのでポーチを固定できるベルトが配置されていますが、ごちゃごちゃとした感じはありません。
湾曲したストラップシェイプは背負った時に体の沿うようにエルゴノミックなデザインとなっています。
ビジネスでもカジュアルでも使えるON/OFF対応の綺麗めデザインです。年齢問わず使えると思います。
ウルトラスエードの圧倒的質感
このモデルの魅力はやはりウルトラスエードです。DuronやX-PACと比べて耐水性はありません。
しかし、ウルトラスエードは手洗いが出来るイージケア性もメリットとして挙げられます。
また、本物のスエードと見紛うほどの圧倒的な質感!開発した東レの技術力は凄い!
背負い心地抜群の素材
更に背面とショルダーストラップの詰め物はクッション性のある反発素材が詰め物として配置されています。
実際に背負ってみたところ、パッドのおかげもあってか背負い心地がかなり良いです。
一般的なバッグだと、PCスリーブにラップトップPCを入れるとバッグが硬くなって背中にモノが当たる感覚を覚えることも多々あります。
しかしこの背面パッドの効果でバッグ内に沢山詰め込んでも快適な背負い心地が変わることがありません。
スーツケースに固定できるストラップ搭載
私は仕事で出張に行くことが多いです。ここ3年程はコロナ影響で機会が減りましたが、今後出張が増えてくることを考え、スーツケースに固定できるバックパックを探していました。
ビジネス向けのバッグだとスーツケース固定用ベルトを備えたものも一部あるのですが、いかにもビジネスバッグ、という雰囲気のものが多くあまり食指が動かされません。
その為、アーバンエクスプローラーのようなスマートなバッグで、かつ、固定用ベルトが配置されている点は非常にポイントが高いです。
使い勝手が考えられたポケット
中身が煩雑になりがちなバックパックですが、きちんと定位置管理したい整理整頓派の方にイチ押ししたいのが機能的なポケットです。
まず背面クッションにはファスナー付きの隠しポケットがあり、財布やパスポート、鍵などを入れることができます。長財布(私の場合Faroスペリオリザード)だとちょっと厳しいですが、二つ折り財布、三つ折り財布なら問題なく収納できると思います。
両サイドにも止水ジップのポケットがあります。これらは背負ったままファスナーを下して中身にアクセスができるようにデザインされています。
このポケットを収納側から見たのが以下の写真です。8インチタブレットが収納可能なサイズなので、長財布もすっぽり入ります。モバイルバッテリーの充電ケーブルを通せる穴も左右それぞれ配置されています。
このポケットは背面に直に縫い付けられていないので、厚みのあるものでも入れられるのが特徴です。メイン収納部を圧迫しますが、ペットボトルも入ります。
メイン収納部はファスナーをぐるりと外せるので180度オープンできます。
前面には左右に折り畳み傘やペットボトルを入れるのにちょうど良いポケット、真ん中は大きめのポケットが配置されており、かなり便利です。
取り外し可能なオーガナイザー
ラップトップPCやタブレット、ガジェット類を収納できるオーガナイザーは上部のボタン2つを外すことで取り外して単独で使用することができます。
オフィス内の移動時、飛行機で手元に荷物を置いておきたい時に、バッグからオーガナイザーごと取り出せるので非常にスマートです。
止水ジップなのに滑らか
止水ジップは結構滑りが硬い印象を持っていたのですが、アーバンエクスプローラーに使用されているジップはどれも滑りがとても滑らかでストレスフリーです。
取っ手の樹脂パーツが掴みやすいことも一役買っています。
端が垂れないショルダーストラップ調整
地味に気に入っているのがショルダーストラップの端が垂れないように樹脂パーツで固定されていることです。
ストラップの端がプラプラしているのは見た目がダサいので、有難い仕様です。長さ調整の可動域も十分。
デザイナーの方のコダワリと圧倒的な美的感覚には感服します。
実際に背負ったイメージと使用感
176㎝、74㎏の私が背負った時にイメージです。16Lモデルはコンパクトで通勤時やデイリーユースに丁度良いサイズ感。
サイドポケットは実際かなり良いです。わざわざ肩からバッグを下すことなく財布やスマホ、ワイヤレスイヤホンを取り出せるのが便利過ぎて、しばらくこのバッグ以外を使う選択肢がなくなりそうです。
Bellroy Transit Packとの比較
愛用中のBellroy(ベルロイ)トランジットパックと簡易比較もしてみました。
写真で見るとそこまでBellroyも大きく感じませんが、実際にはマチが結構あるので大きいです。
収納力を比べると、1~2泊するならBellroyのほうが向いています。私は国内出張にもパジャマは自前で持って行くタイプなので16Lだと一泊でも厳しいです。荷物の少ない人ならいけるかもしれませんが、収納力を考えるならアーバンエクスプローラー20の方が良さそうです。
※Bellroyについては以前にレビューしていますのでコチラ↓をご覧ください。
しかしアーバンエクスプローラー16も見た目以上に入ります。以下の収納物なら余裕なのでデイリーユースとしては十分、というより逆にちょうど良いです。
まさに求めていたバックパック!
もしあなたが究極のバックパックを探しているのなら、「berufのアーバンエクスプローラー」はオススメです。
汎用的に使えるモデルならウルトラスエードではなくDURONかバリスティックナイロンが良いと思います。
「安物買いの銭失いでバッグ選びを失敗した」、「ブランドで選んだら意外と使いにくかった」、そんな方にも是非一度手に取ってもらいたい、そんなバックパックです。