1年前に購入した「icebreaker 200 Zone」が冬のベースレイヤーとして快適過ぎるので、好日山荘のセール時期に「icebreaker 150 Zone」を買い足した。
実際に3ヶ月程ヘビロテした結果、150と200の違いや、150ならではの魅力が見えてきたので、本日はその点を説明していきます。
icebreakerとは
ニュージーランドで誕生したブランド「icebreaker」。
創業者のジェレミー・ムーンが24歳の時にメリノ羊農家に出会った際、100%メリノウールのTシャツのプロトタイプに驚き、その後自らフィールドテストを繰り返していく中で誕生したブランド。
「icebreakerの製品はラボで生まれるのではなく、ニュージーランドの自然豊かな山の中で育まれた天然素材であるメリノウールから作られる」というコメントから、自然を意識したブランドということがわかります。
「すべては自然と人々との関係」
その考え方に基づき、ブランド発足時から「自然環境に負荷をかけないサステナブルなモノ作り」を続けているのです。時代に即した、というより、時代の方がようやくicebreakerの考えに追いついてきたと言えるかもしれませんね。
icebreakerが考える「自然は驚くほど優れたデザイナーで、生み出すものは効率的で、シンプルで、しかも美しい」と言う点も個人的に非常に感銘を覚えるポイントです。
素材に並々ならぬコダワリを持つポテイト考として、化学繊維は天然素材に似たものを商業的な意味で効率化して大量生産するために作られたもので、天然素材が持つ優れた機能や風合いだったり、真似できない良さというのは、やはり存在すると思います。
素材の革新は日進月歩、しかし、すべてポリエステルになったら味気ないのです。
破れ・虫食いを1650円で修理してくれるサービス
icebreakerにリペアサービスがあるのはご存じでしょうか?
5㎝未満の破れ・虫食いなら”一箇所1650円”で修理してくれるサービスがあります。icebreakerの製品は決して安くはないですが、その分「モノを長く大切に使う」という考えで作られていることが良く分かり非常に共感できます。もっとも、その程度の破れなら自分で縫うよ、という方もいるでしょう。
それでもリペアサービスを展開していることはブランドの姿勢をよく表していると思います。
メリノウールの機能性
メリノウールには様々な特性があります。
- ソフトな肌触り(チクチクしない)
- 吸湿性と湿度管理(汗かきも安心のドライ性能)
- 理想的な温度調整(保温性と気化冷却により衣服内の温度を調整)
- 天然の抗菌防臭効果(洗濯せずに何日も着用することが可能)
特にicebreakerは極細の繊維を使用することで、よりチクチクしにくく、なめらかな生地感を実現しているのが特徴。
一般的にウール製品は洗うと縮んでしまうので取扱性は圧倒的に化学繊維の方が良いのですが、icebreaker製品は”自宅洗濯機で洗える”のも大きなメリットです。
icebreakerのラインナップ
ここでは主に製品に記載の数値ごとのスペックを紹介します。
120/130 : 主に夏の汗ばむ季節に適している
150: オールシーズン向け薄手生地(←今回購入!)
200: 秋口〜春先、山では通年活躍する中厚生地
260: より寒冷な環境で暖かい厚手生地
今回購入した「150」はオールシーズン使えるベースレイヤーで、前回購入の200よりも厚みが薄目の生地です。
ディテールのチェック
次に実際の製品レビューに移ります。
背中と両脇にメッシュを配置し、汗ばむ季節も快適に
150は背中の上部と脇腹がメッシュになっています。これによりベンチレーションが強化され、スポーツシーンや日常でかく汗を素早く放出してくれるような仕組みです。
200には無い仕様で、”150はより暖かい季節やアクティブシーン向け”という印象です。
ラグランスリーブで動きやすい
200で特徴的な立体裁断は150でも同様です。体の形に沿う様に作られています。
更に150はラグラン仕様を採用している為、肩周りの動かしやすさは抜群で、よりスポーティな印象です。
縫製品質はさすがのクオリティ
チクチクしにくさにも繋がる点ですが、生地裏側の縫い目処理が非常に丁寧でフラット。
首周りは華奢に見えるのですが、”icebreakerは洗っても洗っても首元の生地が伸びません”。
Tシャツは首元がだらしなく伸びてしまい、結局部屋着に降格するケースがあると思いますが、icebreakerならその心配はないと言えます。
サムホール付きで袖丈も長め
200と違いとして「サムホール」が挙げられます。150は真冬以外の3シーズンを想定して作られていますが、特に季節の変わり目では寒暖差が大きく「肌寒い」と感じることがあると思います。
そんな時に手首をすっぽりと覆ってくれるサムホールがあれば、袖口から入る冷風を防いでくれ、暖かく過ごすことができます。
くどいようですが、この部分の縫製もしっかりしています。
着用イメージ、サイズ感
176cm、73kgの筆者が着てみた際のサイズ感を紹介。icebreakerのサイズはMサイズ(日本サイズL相当)をチョイス。(ボトムスは完全に部屋着で失礼します…)
icebreakerのサイズ表記は欧米サイズなので、通常サイズより1サイズダウンで丁度良いです。着丈、袖丈共に十分な余裕があり、ピッタリの着心地。ベースレイヤーとして完璧です。
生地がソフトなので、腕まくりしても窮屈さはありません。
そして200同様、腕が長めの私でも大満足の袖丈の長さ。サムホールがある分、200よりも袖丈は少し長いです。その為、サムホールを使わない時は、トップスから袖がはみ出ないように一折すると良いと思います。
150と200の比較
私が実際に着て感じた印象を以下に纏めます。
150ゾーンロングスリーブクルー | 200 オアシスロングスリーブクルー |
・春/夏/秋のベースレイヤーに丁度良い生地感 ・冬でも暑がりの人、汗っかきの人にはオススメ ・天然素材メリノウール80%、ナイロン20% ・素材配合によりドライな着心地 ・アクティブシーンにも最適 | ・寒い時期のベースレイヤーに最適 ・肌に密着するサイズ感で保温性が高い ・天然素材メリノウール100% ・程よい厚みがあり堅牢な生地感 ・アウトドアで通年使用可能 |
季節や着用するトップスの保温性により、150, 200を使い分けするのが良さそうです。150は夏用に半袖も欲しくなりますね。
洗濯後の洗い縮みは?
icebreaker製品は本当にタフです。150、200いずれも洗っても縮みや伸びはほぼありません。なので私は気にせず他の洗濯物と通常洗いでガンガン洗っています。
この品質を考えると、icebreakerの価格は決して高くないということが分かります。
「良いモノを長く使う」時代に即したクオリティウェア
150を約3ヶ月、200を約1年間使用してきてicebreakerの品質には絶大な信頼を抱いています。
アウトドアシーンを想定して作られていることからヘビーデューティかつ高機能なウェアです。衣服内を快適な温度に保ってくれ、「寒い」「暑い」と言った不快感を圧倒的に感じにくいです。
ニュージーランドの羊に心から感謝です。
↓宜しければ「icebreaker 200」レビュー記事もご覧ください!