今年の3月にフトアゴヒゲトカゲ(ヤング)のミルクリッチ氏をお迎えしたのですが、食欲旺盛でみるみる内に大きくなりこれまでの90cmケージでは手狭になってきました。
↓初めての自作木製ケージ
元々90cmケージにはゲイリートゲオアガマのガマ男氏が居住しており、活発に動き回ることもあってか、心なしかミルクリッチ氏が目で訴えかけてきます。
もっとも、幸いなことにミルクリッチ氏は非常にジェントルで、ガマ男氏のガサツな振る舞い(よくミルクリッチ氏を足蹴にして動き回る)にも寛容な姿勢です。初代ミルクリッチであるサビグニーアガマの亡き後は少し元気をなくしていたように見えましたが、2代目ミルクリッチ氏が来て以来元気を取り戻してくれたようです。
120cmケージをデザインする!
今回は横幅120cm(厳密に言うとシェルフに合わせて126cm)、タテヨコも45cm前後のサイズを確保し、思いのまま動き回れるように木製ケージを設計します。今までで最大サイズとなるケージです。
いつも通りサイズ間違いのないよう、iPadでスケッチしながらデザインします。
最初に作った木製ケージはかなり頑丈に作った為、内寸が小さくなり構造上の強さもオーバースペック気味でしたので今回はシンプルな設計にします。
今回は両サイドの上部に「通気口」兼「配線口」を確保する為、高さが一段低い板材を使い、後から端材で格子を構築する試みです。これは木材カットは極力ホームセンターで済ませ、自宅での組み立てを簡易化する為の工夫でもあります。
唯一の懸念点は木材カットの都合上、上下の板が本来支柱代わりになるはずの前面、背面、側面の板の上に乗っておらず、強度・剛性不足となる可能性です。後述しますが結果的にはやはり構造上弱くなり、L字金具で四隅を補強する羽目になりました。
木材カットはカインズホームが便利!
前回のレオパ用自作ケージの時もお世話になったカインズホームで木材とカットを事前にWEBオーダーします。WEBでオーダーし店舗準備完了後にメール通知が来ます。あとは店舗で受取時に代金を払うだけです。このサービスめちゃくちゃ便利なのでオススメです。
今回OSBボード11mm厚みを2枚、それぞれ細かくカット指定しました。端材も有効活用する為、店舗でも追加でカット依頼する予定です。
必要材料は事前にメモすべし!
必要材料の一部もカインズオンラインで購入し、店舗受取を指定しました。しかし、木ネジのサイズや作業用グローブのサイズ感などは実店舗で確認したかったので、買い物メモを事前に準備しておきました。後々、「買い忘れた!」ということがあると作業が中断してしまうので、極力一度で済ませたいところ。
【今回購入したモノ】
- コーキング材
- プラダン
- 木工ボンド
- ガラス引き戸用レール
- 化粧角材
- 紙やすり
- 作業用グローブ
- 棚受けブラケット
- 各種木ネジ
特に木材を扱う際はケガの可能性があるので作業用グローブは必須です。引き戸はタレントのヒロミがアンバサダーを務める「アクリルオンライン」で購入。ミリオーダーカットに対応し、価格もリーズナブルなので非常にオススメです。
木材の組み立て作業!
一足跳びになってしまいますが、骨格部分から組み立てスタートです。作業に没頭して写真を撮り忘れていました。ちなみに120cm級のOSB材ともなると自重も重く、木ネジの長さが足りなかったので一度木材が崩落。その際に足首の皮膚がえぐれるケガを負ってしまいました。毎回何かしらのケガはしていますが3回目にして一番激しいケガです。さすがにサンダル&短パンでなく、靴&長ズボンで皮膚を隠すべきでした。安全第一。
その後もデカ重い板に苦戦しつつもなんとか形になりました。
エッジの研磨は必須作業!
毎回おっくうな作業が木材の研磨です。しかしこれをやらないと自分自身もそうですし、生体もケガをする可能性があるので非常に重要な作業です。
今回は作業効率化の為に購入しておいた秘密兵器の投入です。マジックテープ式で紙やすりを交換できる優れモノ!以前はクリップで紙やすりを固定するものを使っていましたが断然こちらの方が使い勝手が良いです。作業効率が爆上がりします。
木製ケージ以外にも室内レイアウトで使う木材は漏れなく研磨して準備しておきます。
前面のエッジは化粧角材で滑らかに仕上げました。
内装を仕上げる!
前述の通り、やはり構造上の弱さが心配なので四隅をL字金具で補強しました。これでかなり剛性感が高まり、上にレオパケージを乗せても問題ないレベルになりました。ちなみに元々の骨格を組み立てる際にも、買い足した長めの木ネジを打ちまくったので頑強に仕上がっています。11mm厚みのOSB材なので太い木ネジだと木材が割れる為、細長い木ネジを使っています。
床部分は防水性を高める為、プラダンを敷いています。空気層を作ることで冬場の保温性向上にも期待。
プラダンだけでなく、シリコンシーラントで隅をコーキング。ちなみに今回はボンドで有名なコニシのシリコンシーラントを使用しましたが、注入に専用器具が必要だったようでかなり硬めのテクスチャーで手での押出に苦戦し、へとへとになりました。シリコンシーラントは耐久性が期待できそうですが、基本は使い切りとなるので柔らかいバスボンドくらいの手軽なやつで十分だったかなという印象です。
次は引戸レールの設置です。塩ビは接着剤でくっつきにくそうなのでコニシのウルトラ多用途SUで接着。引戸レールはアルミ製もありますが、カットに糸のこぎりが必要なので、カッターでカットできる塩ビ製がオススメです。ネット通販だとあまり売られていないか、売っていても高価ですがカインズオンラインなら上下で~500円程で買えたと思います。
レイアウト用木材を配置!
次に内装に使用する木材を設置。かなり完成に近づいてきました。手前がバスキングスポット、左手前がエサ皿置き場、真ん中に棚受けステーで固定した紫外線を浴びさせるためのスポット、奥が日除け&寝床です。トゲオアガマは狭い場所に潜り込むのを好むので低めに設計、フトアゴは以前の日陰スポットが気に入っていたので模倣して作っています。
ちなみに天板には穴を開けて、Zoomed社の紫外線ライトを上から吊るせるようにしておきます。以前に米国Amazonから取り寄せたお気に入りのランプです。
最後に「アクリルオンライン」で注文したアクリル板を配置。ミルクリッチ氏とガマ男氏の喜ぶ姿が目に浮かびます。
選んだ床材はコレ!
床材に選んだのはドイツブランドCHIPSI(チプシー)エクストラミディアム10Lです。前回購入したエクストラスモールチップを過去記事でレビューしているので宜しければご覧ください。
過去に様々な床材を試しましたが、ホコリが出ず床に散らばっても掃除が容易なコレが現状のベストチョイスです。内容量も10L/2.8㎏多くコスパは良いと思います。
完成した自作ケージはコチラ!
126㎝幅のケージはシェルフにピッタリフィットし満足の仕上がりです。好奇心旺盛なガマ男氏が早速紫外線ライトに頭を突っ込んで何かを探しています。
上部には紫外線ライト、ホットスポット用ランプ、暖突に加え照明用LEDライトを2本設置しています。
かなり広々としているので紫外線も隅々まで行き届きやすくガマ男氏のオレンジの鮮やかな発色が増しています。
両氏とも伸び伸びと過ごすことが出来ているようです。
製作費用
今回の製作に掛かった費用は合計19,412円でした!(カーシェア代約3千円含む)
結局使わなかった釘、金具代はもう少し節約できたであろうことと、購入した手袋・ヤスリ・ボンド等は次回も活用できそうなので、もう少し必要材料を吟味すれば安価に済ませることが出来たでしょう。
しかし、普通にケージをオーダーするよりは自作したほうがサイズ自由度が高く、安く済ませることができるはずです。
- OSB材 1820x910x2枚 3,760円
- 檜角材&化粧角材 438円
- 折畳みプラダン 448円
- ヒカリモール上下(引戸レール) 各2本 916円
- 木材カット 850円
- グリップ手袋 328円
- 木工ボンド速乾180 278円
- ヤスリ&サンドペーパー 1,658円
- シリコンシーラント 598円
- 金具・釘 2,530円
- アクリル板 W590xH324xT3mm 2枚 4,638円
- タイムズカーシェア 2,970円
まとめ
以前の90㎝ケージはレイアウトがごちゃごちゃしていて生体が隠れて見えないこともありましたが、新しいケージはアクリル窓も大きく非常に生体観察がしやすいのもメリットです。
何より、生体のことを一番に考えるのであれば広いほうが良いに越したことはありません。
全然私に懐いていないガマ男氏も、最近は窓からのぞいても逃げなくなったので少しは心を許してくれたような気がします。(あくまでも主観です)
木製ケージを作ろうと考えている方は是非参考にしてください。