物欲の秋の最中、愛用中の長財布「FAROスペリオリザード」から少し気分を変えたくなり、エイジングが楽しめるコンパクトな財布を探して辿り着いた「エムピウ」。
私がエムピウを初めて知ったのは実はかなり前で、10年以上前にオールアバウトというウェブマガジンで「男のこだわりグッズガイド」を執筆する納富さんの記事を見た時のこと。
当時は「へえ~こんな財布もあるんだな」くらいにしか思わなかったが、時を経て今の自分には「刺さるアイテム」へ変化した。
そんなエムピウの人気商品「ミッレフォッリエⅡ P25」をゲットしたので紹介したい。
※ミッレフォッリエ プエブロレザーの記事はコチラ↓
エムピウ ミッレフォッリエは入手困難に⁉
ネットで調べるとYoutubeで紹介されたのをきっかけに人気に火が付き、現在では転売対策として公式での抽選購入か、実店舗で運よく在庫に巡り合えれば買える、ということのようだ。
まさかこんな状況になっているとは露知らず、手に入らないと知れば益々欲しくなる悪循環だ。
エムピウを取り扱うフリースピリッツや東西南北屋でもネットショップで入荷のお知らせには登録できるものの、エムピウ自体が転売対策を取引先にお願いしていることから実店舗でのみ販売しているケースがあるようなので、入荷のお知らせはあまり期待できない可能性が高い。
気長に公式ネットショップで抽選にトライする他なさそうである。
抽選で撃沈、傷心の中放浪の旅へ
ちょうど9月から抽選が始まると知り、ブスケットレザーの抽選にトライした。しかし、注意書きを良く読まずにボスコとダークブラウンの2色を申し込んでしまい、後々「重複申込みは抽選無効」であることを知り撃沈。
しかもブスケットに申し込んでしまった為、その後のリスシオレザー、クアドレッティの抽選にも申し込むことが出来ない。まったく致命的なミスをしてしまったものだ。
諦めようとしたが実店舗だと意外に置いてあったりするので一縷の望みをかけて都内を散策しに行くことにした。
ANGERで起こった奇跡
ANGER(アンジェ)という雑貨店でエムピウの取り扱いがあると知り、都内店舗をめぐることにした。1店舗目はエムピウ自体がほぼ置いておらず撃沈したが、2店舗目でガラスケース内にオリーブカラーのミッレフォッリエを発見!
一旦興奮を鎮める為に店内をふら付いた上で店員さんに声掛け。最後の一点ということで幸運に感謝しつつ購入を決めた。ANGER別注のITALICOレザー・ムスキオ(コケ)カラーを使用し、ムラ感のある色味が特徴であるとのことだった。
※この他、東京駅丸の内口のB1Fにある雑貨店「神保町いちのいち」でもエムピウの取り扱いがあるとの情報を得ていたが、残念ながらミッレフォッリエは無かった。
今回は周らなかったが、丸の内オアゾの丸善のステーショナリーフロアにもコダワリのレザーグッズが置いてあるので、機会がある際に覗いてみたい。
※後日追記: 丸善にはエムピウの取扱い自体無いようでした。
ANGER別注ITALICOレザー開封レビュー
エムピウの化粧箱、ロゴが控えめで上品な外観。
箱を開ける、そして白い不織布に焦らされる。
中からミッレフォッリエ ITALICOレザームスキオがお目見え。
手にしっくり収まるサイズ感、光の当たり具合で表情を変えるレザーの質感に感動。
このギボシ金具で留めるのがミッレフォッリエの特徴で、一種のアイコンになっている。
内装はピッグレザーと綿生地の組み合わせ。ピッグレザーも綿生地も丈夫な天然素材で、コンパクトさと頑丈さを損ねないように上手く素材使いしているなという印象。
ミッレフォッリエの使用感
小銭入れ
小銭入れはガバッっと大きく開くので小銭が見やすいと好評のようだ。この点は非常に同意で小銭を貯めることなくどんどん使えそう。
また、閉じた後は小銭が漏れ出てくることも無かった。
札入れ
賛否両論の札入れ部分。先ほどの小銭入れの裏のポケットに差し込むようにして入れる。
そしてカードポケットにもなっている札止めで押さえる。そんな仕組み。
カード入れ
カード入れは蛇腹の3ポケットに各5枚程度が入れられるようになっている(厚めのプラスチックカードが計15枚入る)。札止め部にもカードポケットがあるので良く使うカードは札止めに入れておくのが便利そうだ。
「ミッレフォッリエは使いにくい」という意見に対する所感
ネット上の評判を見ると主に札入れ部に不満を感じる人が一定数いるようだ。私が実際に使った際もレジでお釣りを受け取ってお札を収納するのに若干もたついてしまった。普通の財布と作りが違うので、これは慣れかもしれない。
またお札にシワが付きにくいというコメントもあるが、お札を上手く収納しないと角が折れることがあった。お札数枚以上入れておく方が折り癖は付きにくいが、たくさん入れようとするとお札の角が引っかかって折り目が付く事がある。
蛇腹のカードポケットは他のレビューにもある通り、何のカードが入っているかがぱっと見で分からないので、それらの点は理解した上で購入を決めるべきかと思う。
以下はFAROスペリオリザードとの比較ショット。スーツジャケットの内ポケットに入れるなら極薄のFAROの長財布がスマートに見えるが、プライベートシーンや、少ない容量のバッグで出かけるならミッレフォッリエを相棒にしたい。(お尻ポケットに財布を入れることは型崩れや革へのダメージがあるのであまりお勧めしない)
結局のところ、財布に何を求めるか、というところであろうか。ミッレフォッリエの魅力は沢山入るのにコンパクト、という点であり、エイジングを楽しみたいといったレザーフリーク層が買うもののように感じた。
ミッレフォッリエの魅力
①エイジングが楽しめるレザー、豊富なカラーバリエーション
ミッレフォッリエ最大の魅力はレザーのエイジングだ。以下の別注ITALICOレザー以外にもリスシオ、ブッテーロ、ブスケット、プエブロ、クアドレッティ、ヌメ革(TAN)、コードバン、といった種類が用意されており、カラーも豊富にある。
過去には別注モデルとしてパイソン、ホーウィン社のクロムエクセル等も販売されたようだ。
個人的にはエイジングが面白いクアドレッティのキャメルかチョコもゲットしたいと考えている。
②大容量だけど手の平に収まるコンパクトサイズ
小銭、お札数枚、カード~15枚をしっかり詰め込んでも厚み25㎜程度のお財布にきっちり収納できる構造が素晴らしい。
コンパクトなので手に持った時のホールド感も良く、意味もなくつい手に取って撫でてしまうのだ。
③愛らしいフォルム
このブックケースのようなフォルムがアイコニックでとても可愛いらしい。エイジングと共に角が取れて丸みを帯びてくるのもミッレフォッリエの特徴。より手に馴染みやすく自分だけのミッレフォッリエに変化していくのだ。
④エイジングを経て世界で一つだけの相棒へ
以下は公式のエイジングイメージ。左から右へ、カーキグリーンからブラウン系の色味に変化していくのが分かる。
ムラ感のある深い色味は変わらずで、傷すら味になる。そんな魅力あふれるイタリアンレザーを使用。
私が購入したミッレフォッリエには表面にトラ模様が若干はいっているが、これが革の個性であり、唯一無二であることの証だ。エイジングによりどんな表情へ変化していくかが今から楽しみだ。
まとめ
今回初めてミッレフォッリエを購入して思ったのは「何個も買いたくなる人の気持ちが分かる!」ということだった。
気分によって財布を変えながらエイジングを楽しみ、たまに卓上で並べて見比べたりして愛でる、そんな愛着の沸く存在がエムピウのミッレフォッリエであり、たとえボロボロになっても取っておきたいと思えるコレクション性もこのお財布の魅力なのだ。
※6ヶ月使用レビューをアップしました!
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