1年ほど前に購入、というか想定外の衝動買いをしてしまったワイルドシングス「デナリジャケット」。
一年くらい経つと購入当初の熱もそれなりに冷めてきて、当初気付かなかった使い勝手の部分も含めてより詳細に、冷静に、購入品の評価が出来るようになるはずだ。
それなりにヘビロテしてきたので一年使用レビューということで執筆をしていきたい。
デナリジャケットの色選びとコーディネート
アウターはファッションアイテムの中でも価格帯が高い為、着回しのしやすいブラックが1番人気だろう。
しかし、せっかくWild Things デナリジャケットを選択するのであれば、敢えて「オリーブ/セージグリーン」や「グレー」のようなミリタリーカラーをお勧めしたい。
本物のミリタリーデッドストック品は近年値上がりしており、サイズ選びもシビアで初心者には手が出しづらいアイテム。
しかし、Wild Thingsならデナリジャケット以外にもモンスターパーカ、ハッピージャケットのようなミリタリーウェアから派生し、ファッションアイテムとしてデザインを落とし込んだものが手に入る。
軍支給品も手掛けるワイルドシングスならではの魅力。
デザインもカジュアルなので、すでにブラックのアウターを持っている場合はミリタリーライクなカラーを選びたい。
私が選んだセージグリーン/オリーブには特にデニムとの相性が高い。ベージュのチノパンや先日購入したココア色のコーデュロイパンツでも合うが、やはり1番しっくりくるのはデニム。
濃いインディゴカラー、色落ちしたエイジングデニム、どちらでもカッコよく着られる。
WEBのデナリジャケットを語る記事(外部サイト)も是非チェックしてほしい。
以下はリーバイス501にヘルスニットのサーマルシャツ(更にインナーにはアイスブレイカー)を組み合わせたコーデ。
前面のジップを閉じてもよし、開いてもよしのルックス。
Wild Things デナリジャケット「メリット」
デナリジャケットの良い部分を挙げたらキリがない。とても軽いので肩が凝らず、機能的で、カッコ良いリアルクロージング。
さいとうたかを氏の漫画「サバイバル」のような世紀末の世界で、クローゼットからアウターを一着だけ持っていくのであれば、迷いなくコレを選ぶだろう。
ショート丈だけどお尻が隠れる程度のフィッシュテール
地味な部分ではあるが、フィッシュテールというのか少し長めのテールのお陰で座った時にも腰が冷えにくく、ルックスの良さにも一役買ってくれている。
探そうと思っても中々無い形なので、わかる人はすぐに分かる部分。
摩耗しやすい肘部分の2重生地補強
エルボーパッチは間違えると子供っぽい印象も出やすく、好みがわかれる仕様。
このデナリジャケットの肘は同色生地で二重に補強がされているので一見してあて布だと分からないような工夫がされている。
この部分が擦れて色落ちしてくるのもなんとも言えない「味」になりそう。
風よけが完璧なZip部の仕立て
この点は購入レビュー時にも触れているが、本当によく出来ている。
守られている感も半端ないし、ベルクロだけでサッと閉じることもできるので、実用的な事この上なし。
気の利く細かなディテール
裾を絞るコードをわざわざ隠せるように三角形の当て布がされている。
「こんなところ誰が気付く?」と言うところも手を抜かないのがWild Things。
前面のハンドポケットのフラップはファスナーが開いていても見えないような作り。
生地全体がシワが全く付かないのでいつまで経ってもクリーンな見た目を保ってくれる。
何より完璧な体温調整を実現する3レイヤー
記事投稿時、気温7℃で強い北風が吹く中「待ってました」と言わんばかりにデナリジャケットを羽織って外出。
結果、そんな環境下でもビクともしなかった。インナーにはアイスブレイカーのウールシャツとサーマルTというライトな重ね着でも、デナリジェケットを羽織れば完璧。
風を完璧にシャットアウトし、プリマロフト中綿が快適な暖かさを保ってくれる。
実はデナリジャケットやプリマロフトを知るまでは「中綿=安っぽくて温かくない」と考えていた。
アウターは分厚いウールメルトンか、ダウンが最強だと考えていたが、それは明らかに間違いだったと気が付かせてくれたアイテムでもある。
Wild Things デナリジャケット「デメリット」
デナリジャケットのデメリットを考えても本当に思い付かず無理やり捻り出すしかなかった。
それほど使用者のことを考えられて作られている。そう感じるジャケット。
敢えて重箱の隅をつつくのであれば、次のあたりになるだろうか。
前ポケットにモノを入れすぎるとシルエットが膨らむ
デナリジャケットには内ポケットが2つあるが、冬場に頻繁にジッパーを開けるのは寒いので前面のポケット2つを使うことになる。
容量はそれなりにあるが、沢山モノを入れれば当然ボコッとしてしまう。
しかし、同時にこれ以上ポケットを付けて欲しくないという相反する希望もある。デザインが完成されているので、余計なポケットなど付けて欲しくないからだ。
いわばトレードオフの関係。
前襟が高くジッパーを完全に閉め切った際は口に当たる
これは好みだと思うが、前襟がしっかりした生地なので口に当たると若干鬱陶しく感じる時がある。
当然代わりに首元への風の侵入を防いでくれるので暖かさに一役買っているのであるが、個人的にはアゴあたりまでの高さが理想的だろうか。
21年登場の「CBシリーズ」とは
最新モデルをチェックしていて気づいたことがある。
あれ、昨年より安くなってないか?
元々、最上級モデルのデナリジャケットは8万円弱だったが、今年のモデルは税込59,400円となっている。
気になって色々調べたところ、生地が3レイヤーから2.5レイヤーとなり、若干ダウングレードされているようだ。
2021年秋冬からデイリーユースの使い勝手を想定しワイルドシングスオリジナルの防水透湿シェル、クライムブーストを採用。従来の3レイヤーから2.5層となり、高い防水透湿性をキープしながらより軽くしなやかな着心地となっている。
https://www.wildthings.jp/manage/journal/1868
雨に強くて防寒性にも優れ、ショート丈も着回しやすい。アウトドアシーンからタウンユースにも使いやすく、万能のアウターといえる。
しかしダウングレードとは言っても、相変わらず高機能であることに変わりはなく、むしろよりタウンユース向けとしたことで手に届きやすい価格に改定したことを評価したい。
更にカラーは、ブラック・フェザーグレー・オリーブドラブの3色となり、ベージュがなくなったのは残念ではあるが、3色いずれも魅力的なカラーに仕上がっている。
コロナ禍で給料・ボーナスが減った、という人も多いと思うので大変ありがたい。というか購入を考えている層にとっては今年のモデルは「買い」とも言える。(気付いたらまた価格が上がっていそう)
まとめ
最近こだわって買う服を選ぶときに思うのは「これは自分にとって本物かどうか」ということだ。
判断基準は難しいが、①作り手のコダワリが感じられるもの、②定番品として愛される品かどうか、をベースに選んでいる。
②の定番品、というワードを入れたのは長く着ることを考えたときに必要な要素だからだ。
そういった目線で選ぶのであれば、「Wild Things デナリジャケット」は間違いなく本物だろう。
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